競合う(読み)セリアウ

デジタル大辞泉 「競合う」の意味・読み・例文・類語

せり‐あ・う〔‐あふ〕【競(り)合う】

[動ワ五(ハ四)]
互いに競争する。きそいあう。「ゴール寸前まで―・う」
争う。戦う。
「大砲数発打出して双方烈しく―・うたる其音」〈染崎延房・近世紀聞〉
口論する。口げんかをする。
両人赤面して―・ひける所へ」〈咄・露がはなし・二〉
[類語]張り合う揉み合う競争競合角逐かくちく勝負り合い競技プレーきそ争う張り合う対抗する比べる互角伯仲五分五分おっつかっつ拮抗きっこうどっこいどっこいとんとん等しい同じ同一等価同等五分対等匹敵比肩伍する相半ばする肩を並べる勝るとも劣らない並び立つ負けず劣らずいずれ劣らぬ似たり寄ったり並ぶ団栗どんぐりせい比べ双璧そうへきちょぼちょぼ甲乙付け難い雁行一進一退鍔競つばぜり合い竜虎相搏あいう追いつ追われつ抜きつ抜かれつせめぎ合う攻防一歩も引かぬ元元均等一律一様イコール同列同級等し並み同席同位符合合致一致吻合ふんごう整合暗合該当適合適応相当即応順応対応照応同質等質見合う当てはまる一緒同前同然同上同類共通同様そのまま

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精選版 日本国語大辞典 「競合う」の意味・読み・例文・類語

せり‐あ・う‥あふ【競合・糶合】

  1. 〘 自動詞 ワ行五(ハ四) 〙
  2. 互いに競争する。先をあらそう。きそいあう。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「競(セ)り合(ア)はない前に、彼女は既に勝ってゐた」(出典明暗(1916)〈夏目漱石〉一四七)
  3. あらそう。小ぜりあいをする。また、たたかう。
    1. [初出の実例]「西尾之城と日々夜々にせりあいければ」(出典:三河物語(1626頃)二)
    2. 「はなせ本蔵放しやれとせり合内、〈略〉家中の諸武士大名小名、押へて刀もぎ取やら」(出典:浄瑠璃・仮名手本忠臣蔵(1748)三)
  4. 言い争う。口論をする。口喧嘩をする。
    1. [初出の実例]「声高々とせりあいけるにぞ」(出典:浮世草子・新色五巻書(1698)三)
    2. 「其口が猶憎いと、せり合中へ〈略〉女房共今戻った」(出典:浄瑠璃・夏祭浪花鑑(1745)六)
  5. せり売りで、買い手が品物の価格を競う。
    1. [初出の実例]「某も同じ本木に望を掛け互にせり合ひ、次第に値段を附上げ候」(出典:興津彌五右衛門の遺書(1913)〈森鴎外〉)

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