普及版 字通 「丈(漢字)」の読み・字形・画数・意味
丈
常用漢字 3画
(旧字)
3画
[字訓] たけ・としより
[説文解字]
[字形] 会意
杖の形+(又)(ゆう)。は手。手に杖をもつ形で、杖の初文。〔説文〕三上に「十尺なり。の十を持するに從ふ」とするが、十は杖の形。は十尺。尺は指をひろげて長さをはかる形で、わが国の「あた(咫)」にあたる。〔説文〕の夫字条十下に「寸を以て尺と爲し、十尺をと爲す。人は長(たけ)尺なり。故に夫と曰ふ」とみえる。〔論語、泰伯〕「以て六尺(りくせき)のを託すべし」は未成年者。〔穀梁伝、文十二年〕「男子は二十にして冠す。冠して夫に列す」という。〔左伝、襄九年〕に「りてを(はか)る」とあり、杖の長さは一定であった。〔礼記、曲礼上〕に「席、を函(い)る」と、その間隔をおくことを規定しており、尊者への手紙の脇付けに、函丈という。
[訓義]
1. じょう、十尺。
2. たけ、せたけ。
3. 長老、年長者、としより。
4. つえ。
5. つえの長さではかる、はかる。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕夫 集に云ふ、末須良乎(ますらを) 〔名義抄〕夫 マスラヲ 〔字鏡集〕 ツヱ・ナガシ
[声系]
〔説文〕六上に声として杖を収め、「持つなり」と訓する。持杖の意である。
[語系]
・杖・仗diangは同声。は長さの意に用い、杖はその木の意に用い、杖に仗(よ)るを仗という。梃・挺dyeng、deangも同系の語で、横さまに挺(てい)するものを梃(てい)という。(とう)は〔説文〕に「杖なり」と訓し、また杖の類である。
[熟語]
丈器▶・丈冊▶・丈室▶・丈尺▶・丈丈▶・丈人▶・丈席▶・丈度▶・丈匹▶・丈夫▶・丈量▶・丈六▶
[下接語]
盈丈・岳丈・函丈・気丈・称丈・尋丈・千丈・万丈・方丈・袤丈・老丈
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報