普及版 字通 「刑(漢字)」の読み・字形・画数・意味
刑
常用漢字 6画
(異体字)
8画
[字訓] つみ
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
正字はに作り、井(けい)声。井は刑の初文。〔説文〕に刑ととを別の字とし、刑字条四下に「剄なり」、また字条五下に「(つみ)を罰するなり。刀丼に從ふ。易に曰く、丼なるは法なり」とするが、丼・は刑罰の刑、幵(井)(けい)は(しんけい)の象であるから、もと刑罰に関する字ではない。井に両義があり、刑罰の意に用いるときは首枷(くびかせ)の象。〔説文〕のいう「剄なり」「を罰するなり」は、首枷を加え、刀を加えて罰する意である。他の一義は型の初文。丼は鋳型の外枠を堅く締める形。鋳込みが終わったのち、刀を加えてそれを外すので刑となり、その土笵を型という。土笵は剛くて外しがたいことがあり、これを剛という。金文に明刑を「丼」、帥型を「帥丼」としるし、井を刑・型の両義に用いる。丼・が本来の形象であり、刑・型はのちの形声字である。
[訓義]
1. 首かせを加え、首切る。ころす、くびきる。
2. つみする、罰する、そこなう。
3. 刑の法、のり、のっとる。
4. ただす、おさめる。
5. 型と通じ、かた、かたにおさめる、あらわれる。
6. と通じ、なべ。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕刑 ノリ・サク・コロス・ツミ・ホドコス・ノトル・ノリトス 〔字鏡集〕刑 コロス・ヲサム・ノリ・ウツ・サク・ホドコス・ツミ・ノトル・アラハス
[声系]
〔説文〕に刑声として・型・を収める。はもと楚(けいそ)(いばら)の字で、足に丼を加える形にしるした。型は初文は丼、範型の形に従う字である。丼に従うものにその両系がある。
[熟語]
刑案▶・刑于▶・刑科▶・刑家▶・刑禍▶・刑械▶・刑官▶・刑▶・刑器▶・刑期▶・刑夾▶・刑劫▶・刑禁▶・刑均▶・刑具▶・刑黥▶・刑憲▶・刑譴▶・刑▶・刑獄▶・刑罪▶・刑殺▶・刑残▶・刑死▶・刑事▶・刑者▶・刑▶・刑恤▶・刑書▶・刑胥▶・刑章▶・刑象▶・刑賞▶・刑杖▶・刑場▶・刑職▶・刑辱▶・刑臣▶・刑人▶・刑訊▶・刑政▶・刑制▶・刑錯▶・刑▶・刑措▶・刑曹▶・刑▶・刑撻▶・刑断▶・刑誅▶・刑黜▶・刑懲▶・刑鼎▶・刑天▶・刑典▶・刑殄▶・刑徒▶・刑徳▶・刑馬▶・刑罰▶・刑部▶・刑柄▶・刑辟▶・刑鞭▶・刑法▶・刑民▶・刑名▶・刑網▶・刑厄▶・刑余▶・刑戮▶・刑▶・刑律▶・刑隷▶・刑例▶
[下接語]
威刑・刑・恩刑・火刑・過刑・寛刑・簡刑・義刑・儀刑・求刑・宮刑・教刑・行刑・極刑・禁刑・謹刑・軽刑・減刑・厳刑・五刑・絞刑・酷刑・獄刑・死刑・私刑・実刑・受刑・重刑・銃刑・峻刑・処刑・象刑・詳刑・賞刑・贖刑・深刑・慎刑・制刑・大刑・体刑・刑・致刑・笞刑・竹刑・停刑・天刑・典刑・徒刑・徳刑・肉刑・薄刑・繁刑・腐刑・焚刑・墨刑・流刑・呂刑・両刑・量刑
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報