宝の持ち腐れ(読み)タカラノモチグサレ

デジタル大辞泉 「宝の持ち腐れ」の意味・読み・例文・類語

たからぐさ

役に立つ物を持ちながら、使わないでしまっておくこと。
才能手腕がありながら、それを活用しないこと。
[類語]勿体もったい無い惜しいあたら残念残り惜しい名残惜しい残り多い口惜しい惜しむ心残り物惜しみ未練愛惜痛惜去り難い後ろ髪未練がましい後を引くしつこい執念深いねちっこいねついねちねち悪あがきうじうじうだうだいじいじぐじぐじもじもじ因循断腸の思い負け惜しみこだわる尾を引く執拗恋恋惜しげ思い残すたゆたう思い迷う忍びない死蔵退蔵倹約無駄遣い浪費濫費散財空費徒費冗費不経済無にする無になる無に帰する水泡に帰する水の泡捨て金湯水のように使う髀肉ひにくたんリサイクルリユースリメークリバイバルカムバック

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精選版 日本国語大辞典 「宝の持ち腐れ」の意味・読み・例文・類語

たから【宝】 の=持(も)ち腐(ぐさ)れ[=持(も)ち腐(くさ)らかし・持(も)ち腐(くさ)らし]

  1. 役に立つ物を持ちながら利用しないこと、また、才能・手腕がありながら活用しないことのたとえ。
    1. [初出の実例]「木馬の乗方ばかりの稽古にて、此馬を望まるるは悉皆(しっかい)たからのもちぐさらかし」(出典浄瑠璃・東山殿子日遊(1681)一)

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ことわざを知る辞典 「宝の持ち腐れ」の解説

宝の持ち腐れ

せっかく役に立つ物、貴重な値打ちのある物を持ちながら有効に使わないことのたとえ。また、すぐれた才能や手腕がありながら活用しない(できない)ことのたとえ。

[使用例] あのなかの標本類や研究書だって、今はもう宝の持ち腐れだから、専門学校か蚕糸会館にでも、寄附するように勧めてみるつもりなんだ[川端康成*花のワルツ|1936~37]

[解説] 古くは「持ち腐らかし」が目につき、次いで「持ち腐り」と「持ち腐れ」が併用されていましたが、今日ではもっぱら後者が用いられています。

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