デジタル大辞泉 「殿」の意味・読み・例文・類語
でん【殿】[漢字項目]
〈デン〉
1 大きくりっぱな建物。「殿堂/宮殿・祭殿・社殿・主殿・昇殿・寝殿・神殿・仏殿・宝殿・本殿」
2 軍隊の最後部。しんがり。「殿軍」
3 相手に対する敬称。「貴殿」
4 「澱」の代用字。「沈殿」
〈テン〉の1に同じ。「
〈との(どの)〉「殿方・殿様/高殿・若殿」
[名のり]あと・すえ
との【殿】
「―より人なむ参りたる」〈大和・一七一〉
2 《邸宅に住む人をさしていう》
㋐貴人に対する敬称。
「―は、今こそいでさせ給ひけれ」〈源・少女〉
㋑摂政・関白に対する敬称。
「
3 主君に対する敬称。
「―は智者にてわたらせ給へば」〈仮・伊曽保・上〉
4 中世、妻の夫に対する敬称。
「―はおなじ心にもおぼさぬにや、とて」〈宇治拾遺・六〉
5 女から男をさしていう敬称。
「起上り小法師、やよ、―だに見ればつい転ぶ」〈虎明狂・二人大名〉
[補説]現代でも地位の高い人や主人にあたる人をさして呼ぶことがある。
[類語]領主・藩主・藩侯・城主・殿様・諸侯・大名・小名
しん‐がり【▽殿】
1 退却する軍列の最後尾にあって、敵の追撃を防ぐこと。また、その部隊。「隊の
2 隊列や順番などの最後。最後尾。「
[類語]びり・どんじり・どんけつ・びりっけつ・最後・