(読み)ハン

デジタル大辞泉 「範」の意味・読み・例文・類語


はん【範】[漢字項目]

常用漢字] [音]ハン(漢) [訓]のり
基準となる一定の型。手本。「範式範例規範師範垂範典範文範模範
区切られた枠。「範囲範疇はんちゅう
広く行き渡る。「広範
[名のり]すすむ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「範」の意味・読み・例文・類語

はん【範】

  1. 〘 名詞 〙
  2. てほん。のり。模範。「範を垂れる」
    1. [初出の実例]「以て後学の範と為すべきものがある」(出典:貧乏物語(1916)〈河上肇〉序)
    2. [その他の文献]〔爾雅‐釈詁〕
  3. 区切り。限り。範囲。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「範」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 15画

(異体字)笵
11画

[字音] ハン
[字訓] かた・のり

[説文解字]
[その他]

[字形] 形声
声符は(はん)。(はんばつ)。軍が出行のとき、犬牲を轢(ひ)いて車を清める儀式。のち範をその義に用い、〔説文〕十四上に「範なり。車に從ひ、笵(はん)の省聲」とするが、の字は、笵型の字は笵。範は笵の異文とみるべき字で、また範のようにも用いる。模範・範式の意。(模)は木の型、範は竹で型を作り、形をとる。ゆえに模範の意となる。

[訓義]
1. かた、竹笵。
2. のり、つね。
3. かどでのまつり、範

[古辞書の訓]
名義抄〕範・笵 ノリ・カタチ・ツネ 〔立〕範 ノトル・ノリ・ミガク・ツネ

[熟語]
範囲・範域・範規・範形・範型・範式・範世・範先・範疇・範民・範様・範例
[下接語]
囲範・貽範遺範・英範・家範・格範・軌範・規範・器範・儀範・休範・教範・範・形範・型範・憲範・広範・弘範・洪範・鴻範・師範・垂範・世範・清範・典範・徳範・風範・明範・茂範・模範・鎔範・立範

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android