普及版 字通 「律(漢字)」の読み・字形・画数・意味
律
常用漢字 9画
[字訓] のり
[説文解字]
[甲骨文]
[字形] 形声
声符は聿(いつ)。聿に律の声があるのは、立に位の声があるのと同じく、喩母(ゆぼ)の字と來(来)母(らいぼ)の字との間に、そのような関係がある。〔説文〕二下に「均(ひと)しく布くなり」とし、一律に公布する意とする。聿は筆をもつ形。〔爾雅、釈詁〕に「法なり」「常なり」とあり、律法をいう。〔国語、周語下〕に「律は均を立て、度を出だす以(ゆゑん)なり」とあって、律度量衡の基本を定めることをいう。律呂のように楽調をもいい、また律詩は五言・七言八句のうち、中四句を対句とする形式の詩をいう。
[訓義]
1. のり、おきて、さだめ、つね。
2. 主として刑法をいう。
3. 律呂、音調、分度を定める、ととのえる。
4. 律詩、五言律詩、七言律詩、古詩で全対句を用いるものを排律という。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕律 ノリ・ノブ・ツネ・ユク・ハジメ・トトノフ・ワカツ
[声系]
〔説文〕に律声としてを収める。
[語系]
律liut、位hiutは声義近く、その位置において測定し、定点を定める意がある。
[熟語]
律科▶・律格▶・律学▶・律紀▶・律手▶・律条▶・律度▶・律文▶・律法▶・律律▶・律呂▶・律例▶・律令▶・律暦▶・律歴▶
[下接語]
一律・韻律・鬱律・音律・科律・戒律・格律・楽律・紀律・規律・旧律・協律・曲律・軍律・刑律・憲律・詞律・詩律・自律・新律・吹律・声律・旋律・僧律・他律・大律・長律・調律・典律・度律・同律・排律・不律・文律・法律・六律・呂律・礼律
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報