クリア(その他表記)clear

翻訳|clear

デジタル大辞泉 「クリア」の意味・読み・例文・類語

クリア(clear)

《「クリアー」「クリヤー」とも》
[名](スル)
走り高跳び棒高跳びで、バーを落とさずに跳び越えること。「一回目に軽くクリアする」
サッカーホッケーで、守備側が味方陣内からボールを大きくり返したり打ち返したりして危機を脱すること。
バドミントンで、シャトルを高く打って相手コート後方へ送ること。ロブ
段階的な課題を、失敗せずに、通過または突破すること。「一次面接をクリアする」「容易にクリアできないゲーム
目標とするものをこえること。目的を果たすこと。「資金集めの目標額をクリアした」
基準を満たすこと。「提示された条件クリアする」
コンピューター記憶装置や計算器などをゼロの状態に戻すこと。
[形動]曇りがなく澄んでいるさま。明晰めいせきなさま。「クリア音色」「クリア頭脳
[類語]明瞭明快平明簡明明晰明白明明白白端的はっきりくっきりありありまざまざしか明らかきわやか定かさやか鮮やか生生しい見え見え丸見えめっきり浮き彫り鮮明分明顕著顕然歴然歴歴瞭然りょうぜん亮然りょうぜん判然画然かくぜん截然せつぜん明確明解自明彷彿鮮烈一目瞭然火を見るよりも明らか手に取るようたなごころを指すまがう方ない隠れもない目に見える言わずと知れた紛れもない見るから

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精選版 日本国語大辞典 「クリア」の意味・読み・例文・類語

クリア

  1. ( [英語] clear )
  2. [ 1 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙 明らかなさま。はっきりしているさま。特に、頭がさえて明晰(めいせき)なさま。〔外来語辞典(1914)〕
    1. [初出の実例]「頭がクリーアな時でなくちゃア」(出典:二閑人交游図(1941)〈上林暁〉一)
  3. [ 2 ] 〘 名詞 〙
    1. 棒高跳、走り高跳で、バーを完全にとび越えること。
    2. サッカーやホッケーで、ゴールが危機に陥った場合に、守備側がボールを蹴(け)り出したり、ゴールキーパーがボールをはじいたりして危険を脱すること。クリアリング。
    3. コンピュータなどで、データや指示を消去して、何もない状態にすること。
    4. 関門を)無事に切り抜けること。目標、基準を満たすこと。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クリア」の意味・わかりやすい解説

クリア
curia

古代ローマ市民の区分単位。王政期から存在し,隣合った数家族から構成され,パトリキ (貴族) とプレプス (平民) を含む。伝説によればロムルス (→ロムルスとレムス ) のとき,3部族,30クリアが制定された。クリアの長をクリオ curio,連合の長をクリオ・マクシムス curio maximusと呼んだ。ローマ最古の軍隊組織の基礎と思われ,やはり最古の会議クリア会の単位をなしていた。のちにトリブスケンツリア制に取って代られ,政治的,軍事的な意味を失ったが,宗教上の機能は残ったらしい。クリアはまた,それぞれのもつ宗教的礼拝所をも意味した。さらに団体の集会所,元老院の議事堂をもさすようになり,帝政期には地方都市参事会 (特にイタリア,アフリカ) の通称となった。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「クリア」の解説

クリア
curia

古代ローマの3段階の氏族制的社会組織の一つ。政治・軍事上の単位。ゲンストリブスの間に位置し,ゲンスが集まって構成される。伝承では30(各トリブスごとに10)のクリアがあった。最古の民会であるクリア会の構成単位。元老院議場や帝政期の地方都市の参事会もクリアと呼ばれた。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「クリア」の解説

クリア

データを消去すること。また、ゲームソフトでは用意された条件を満たして終えることを指す。

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世界大百科事典(旧版)内のクリアの言及

【クリアレス】より

…古代ローマの最古期における市民団編成の単位であるクリアcuriaに属する成員。クリアは本来貴顕氏族からなる宗教的集団であり,首長と祭司を選出し集会の場所を持っていた。…

【氏族制度】より

…けれども他方,フラトリアには,太古から全人民が,個人としてではなく,中間の下部組織を介して加入していたことが伝えられ,その下部組織としてあげうるもののうちで,ゲノス以外の祭祀的集団は比較的後期の所産であることも証明しうるし,事実手工業者など,貴族階級以外のゲノスの残存と推定しうるものも見られるので,もしフラトリアが全人民の加入したものであるとすれば,ゲノスもまた,おそらくはポリス以前から,すべてのギリシア人に本来的な,血縁的な単位集団ではなかったかという考証が,最近の歴史学者によっておこなわれている。
[ローマ]
 同様の推定は,古代ローマのトリブス,クリアcuria,ゲンスgensについてもいいうるところである。古伝によれば,ローマ人はもと三つのトリブスが集まって形成され,各トリブスは10のクリア,各クリアは10のゲンスに分かれていたという。…

【ローマ】より

…王の権力は独裁的でなく〈平等者中の第一人者〉的なものであったとみられる。人民は氏族を基礎としてティティエス,ラムネス,ルケレスの3部族(トリブス)に分かれ,各トリブスは10クリアcuriaから成っていた。1クリアは100人の歩兵,10人の騎兵を提供した。…

【バドミントン】より

…セッティングを選ばなくてもよいが,一般的には終盤で相手に追いつかれ,あと2点あるいは1点を確実に先取するのは困難とみて,セッティングを望むことが多い。 ストロークには,高い打点から急角度で打ち下ろすスマッシュ,空中高く打ち上げ遠くへ飛ばすクリア(ロブともいう),ネットすれすれに弾丸のように飛ばすドライブ,途中で急落下させるドロップショットなどがあり,高度の戦法が可能である。試合では技術の正確さだけではなく,いかにフェアに戦うか,心技体のバランス,パートナーとのチームワーク,コートのどの地点をねらうかの地域攻防(ゾーンプレー),選手間同士のマン・ツー・マン攻防の巧拙,チェンジ・オブ・ペースとチェンジ・オブ・ディレクション(方向転換)の配分のうまさなどが問われる。…

※「クリア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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