画然(読み)カクゼン

デジタル大辞泉 「画然」の意味・読み・例文・類語

かく‐ぜん〔クワク‐〕【画然/×劃然】

[ト・タル][文][形動タリ]区別がはっきりとしているさま。「―とした違い」「―たる区別」
[類語]截然はっきりくっきりありありまざまざしか明らかきわやか定かさやか鮮やか明瞭めいりょう鮮明分明顕著顕然歴然歴歴瞭然りょうぜん亮然りょうぜん判然見るから明快平明簡明明晰明白明明白白端的めっきり浮き彫りクリア明確明解自明彷彿鮮烈一目瞭然手に取るようたなごころを指すまがう方ない隠れもない火を見るよりも明らか目に見える言わずと知れたまぎれもない無論勿論もちろん当然当たり前もっとも自然至当元よりご無理ごもっと灼然しゃくぜんまさしくまさに必至疑いなく然るべきすべからく言うまでもない言うに及ばず言えば更なり言わずもがな言うもおろか言をたない論をたない論無し推して知るべし無理もない無理からぬもありなん理の当然必然妥当自明の理それもそのはずもっともっとも至極もっとも千万うべなるかなむべなるかな合点唯唯諾諾首肯うべなう賛成賛同果たして果たせるかな更にも言わず至極のみならず違いない諸手もろてを挙げる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「画然」の意味・読み・例文・類語

かく‐ぜんクヮク‥【画然・劃然】

  1. [ 1 ] 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙 区別が非常にはっきりしているさま。境目がきわめて明白になっているさま。また、行為などが明確であるさま。
    1. [初出の実例]「嬰児生下(うまれ)て時を移せば、子宮漸く縮まり、胎盤劃然(カクゼン)(〈注〉スッポリ)として脱け」(出典:造化妙々奇談(1879‐80)〈宮崎柳条〉二編)
    2. 「此人は芸文に劃然たる一新機軸を出しし者にして」(出典:海潮音(1905)〈上田敏訳〉ルコント・ドゥ・リイル評)
    3. [その他の文献]〔荘子‐雑篇・庚桑楚〕
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙 はっきりと。くっきりと。
    1. [初出の実例]「子坊末刹、無慮数十、劃然一小郭を為して」(出典:東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉三)

画然の補助注記

「画然」は「劃然」の書き換え。

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普及版 字通 「画然」の読み・字形・画数・意味

【画然】かくぜん

明確。

字通「画」の項目を見る

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