生生しい(読み)ナマナマシイ

デジタル大辞泉 「生生しい」の意味・読み・例文・類語

なまなま‐し・い【生生しい】

[形][文]なまなま・し[シク]
今できたばかりのようである。真新しい感じがする。「―・い傷あと」「―・い事件現場
目の前に見ているような感じである。「記憶に―・い」「―・い体験談」
生身である。生きている。
「神よりもきみは消たなむ誰により―・し身の燃ゆる思ひぞ」〈平中・一一〉
[派生]なまなましさ[名]
[類語](1新しい瑞瑞みずみずしい新鮮生鮮生新清新フレッシュ生き生き真新しい初初ういういしい溌剌はつらつホット最新トレンディー新た目新しい斬新最先端真っさら出来立てほやほや新味新風新品生き活気新進新進気鋭新鋭新星/(2明瞭明快平明簡明明晰明白明明白白端的はっきりくっきりありありまざまざしか明らかきわやか定かさやか鮮やか見え見え丸見えめっきり浮き彫りクリア鮮明分明顕著顕然歴然歴歴瞭然りょうぜん亮然りょうぜん判然画然かくぜん截然せつぜん明確明解自明彷彿鮮烈一目瞭然火を見るよりも明らか手に取るようたなごころを指すまがう方ない隠れもない

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精選版 日本国語大辞典 「生生しい」の意味・読み・例文・類語

なまなま‐し・い【生生】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]なまなま〘 形容詞シク活用 〙
  2. なま身である。生きている。
    1. [初出の実例]「君をおもひなまなまし身を焼くときはけぶりおほかるものにぞありける」(出典:大和物語(947‐957頃)六〇)
  3. 死んだばかりである。
    1. [初出の実例]「なまなましき髑髏あり」(出典:読本・椿説弓張月(1807‐11)後)
  4. 生き生きとしている。生き生きと息づいている。目前に見ているような感じである。
    1. [初出の実例]「雪はづかしき膚に紫の生々(ナマナマ)しくなりぬ」(出典大つごもり(1894)〈樋口一葉〉)
  5. 今できたばかりである。真新しい。
    1. [初出の実例]「生々(ナマナマ)しき創(きず)が附きまして」(出典:落語・昔の詐偽(1897)〈三代目春風亭柳枝〉)

生生しいの派生語

なまなまし‐さ
  1. 〘 名詞 〙

うぶうぶ‐し・い【生生】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙 ういういしい。
    1. [初出の実例]「その時の生生(ウブウブ)しいおしづさんの顔は、今でもありありと〈略〉目に写る」(出典:小鳥の巣(1910)〈鈴木三重吉〉下)

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