日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 リー(Nathaniel Lee)りーNathaniel Lee(1653?―1692) イギリスの劇作家。ケンブリッジ大学出身。処女作『ネロ』(1674)から『張り合う女王たち』(1677)を頂点とする主要劇作には、古代史の「英雄劇」が多い。ほかにラファイエット夫人の小説に基づく喜劇『プリンセス・オブ・クレーブ』(1681)、ドライデンとの共作『ギーズ公』(1682)など。ことばとイメージが過剰なその劇世界には死と狂気が満ちている。1684年には彼自身精神に障害をきたし、数年間精神科病院に収容された。ロンドンの聖クレメント・デーンズ教会に眠る。[野崎睦美] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例