普及版 字通 「犬(漢字)」の読み・字形・画数・意味
犬
常用漢字 4画
[字訓] いぬ
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 象形
犬の形。〔説文〕十上に「狗の縣(けんてい)るなり。象形」とし、「孔子曰く、犬の字をるに、畫狗の如きなり」という孔子説を引く。〔説文〕に引く「孔子説」には、俗説が多い。県とは肉中に隠れる爪。卜文の犬の字形は、犠牲として殺された形にみえるものがあり、犬牲を示すものとみられる。金文の〔員鼎(えんてい)〕に「犬を執らしむ」とは猟犬を扱う意。中山王墓には、金銀製の首輪をはめた二犬が埋められていた。
[訓義]
1. いぬ。
2. つまらぬものにたとえる。その意の修飾語に用いる。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕狗 惠奴(ゑぬ)、、犬と同じ 〔名義抄〕犬 イヌ・ホシイママ 〔字鏡集〕犬 イヌ・イヤシ・ホシイママ
[部首]
〔説文〕に狗・尨・・(戻)・狂・(類)など八十二字、〔新附〕に四字を属し、次の部に三字がある。〔玉〕の犬部は二百九十三字。古くは犬を犠牲として用いることが多く、(ふつ)は修祓の祓の初文、は犬牲をもって天を祭る祭儀である。
[声系]
〔説文〕に犬声として(がい)の一字を収める。は鳥名であるが、その声の因るところを知りがたい。
[熟語]
犬夷▶・犬▶・犬鶏▶・犬子▶・犬豕▶・犬書▶・犬人▶・犬声▶・犬豬▶・犬▶・犬馬▶・犬吠▶・犬服▶・犬鋪▶・犬羊▶
[下接語]
愛犬・一犬・義犬・狂犬・群犬・鶏犬・守犬・駿犬・蜀犬・駄犬・田犬・闘犬・豚犬・吠犬・番犬・名犬・猛犬・野犬・用犬・鷹犬・猟犬
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報