艱難(読み)カンナン

デジタル大辞泉 「艱難」の意味・読み・例文・類語

かん‐なん【×艱難】

[名・形動](スル)困難に出あって苦しみ悩むこと。また、そのさま。「艱難をしのぐ」
「現状に屏息へいそくせず―して一路の光明を求め」〈有島・星座〉
「初めから、―な生活を送るつもりだ」〈藤村
[類語]苦労骨折りろう労苦苦心腐心辛苦辛労心労煩労艱苦かんく苦難辛酸ひと苦労多難万難茨の道むな苦しい息苦しい重苦しい苦痛遣る瀬無い憂さ憂い不如意堅苦しい気詰まり忍びないエキセントリック逆上のぼせるアブノーマル常軌を逸する乱心取り術無い辛酸をなめる心を痛める思い煩う物狂おしい狂わしい狂おしい悩ましい熱狂的身を焦がす悶悶もんもん惑乱切ないやりきれない思い乱れる思い悩む思い焦がれる耽溺たんでき惑溺執心頓着とんじゃく執着固執偏執我執とらわれる深入りはまるはまり込む入れあげる病み付きとりこ心酔心ここにあらず心を奪う

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「艱難」の意味・読み・例文・類語

かん‐なん【艱難】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) 困難な目にあうこと。つらい目にあうこと。苦労をすること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「於是追怛艱難悽惆作歌八首」(出典万葉集(8C後)一五・三六四四・題詞)
    2. 「艱難(カンナン)をしのぎて後、大功をあらはし」(出典:仮名草子智恵鑑(1660)一)
    3. [その他の文献]〔書経‐無逸〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「艱難」の読み・字形・画数・意味

【艱難】かんなん

くるしみ。〔書、無逸〕小人を相(み)るに、厥(そ)の母は稼穡(かしよく)に勞せるに、厥の子は乃ち稼穡の艱を知らず、乃ちし乃ち(おご)る。

字通「艱」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android