偏執(読み)ヘンシュウ

デジタル大辞泉 「偏執」の意味・読み・例文・類語


へん‐しつ【偏執】

へんしゅう(偏執)」に同じ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「偏執」の意味・読み・例文・類語

へん‐しゅう‥シフ【偏執】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古く「へんじゅう」とも )
  2. 仏語。片寄った執着。一つの考えに固執すること。偏見によって他の意見を受けつけないこと。片意地なこと。へんしつ。へんしゅ。
    1. [初出の実例]「欲大士不偏中之行新発及二乗之分別偏執也」(出典:維摩経義疏(613)観衆生品第七)
    2. 「太政入道は極たる大偏執(ヘンシフ)の人にて」(出典:源平盛衰記(14C前)三)
  3. 他をうらやみそねむこと。他をねたましく不愉快に思うこと。へんしつ。へんしゅ。
    1. [初出の実例]「それは人のへんしうにて、かれをそねみ雑説すると覚へたり」(出典:浄瑠璃・以呂波物語(1684頃)二)

へん‐しゅ【偏執】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「へんじゅ」とも )
  2. へんしゅう(偏執)
    1. [初出の実例]「当家も他家も推並て偏執(ヘンシュ)の心を失ひつつ」(出典:太平記(14C後)一四)
  3. へんしゅう(偏執)
    1. [初出の実例]「義経をへんじゅするぞ。目な見やりそ」(出典:義経記(室町中か)五)

へん‐しつ【偏執】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「しつ」は「執」の慣用音 ) =へんしゅう(偏執)
    1. [初出の実例]「一種の偏執(ヘンシツ)なる儒教的教育を受けたお庸(つね)が」(出典:恋慕ながし(1898)〈小栗風葉〉五)

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普及版 字通 「偏執」の読み・字形・画数・意味

【偏執】へんしゆう(しふ)

固執する。宋・軾〔詳定役法を罷(や)むることを乞ふる子〕臣~見る執、詳定役法を罷めんことを乞ふ。~臣、に同じからず。~早(すみ)やかに罷(ひめん)を賜はらんことを乞ふ。

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