緩慢(読み)カンマン

デジタル大辞泉 「緩慢」の意味・読み・例文・類語

かん‐まん〔クワン‐〕【緩慢】

[名・形動]
動きがゆったりしてのろいこと。また、そのさま。「緩慢動作
物事処理のしかたが手ぬるいこと。また、そのさま。「事件の緩慢処置
[派生]かんまんさ[名]
[類語]遅いのろいのろくさいまだるいまだるっこいとろい緩徐遅緩スロースローモー遅遅ちちのろのろそろそろゆっくりぐずぐずもたもたのっそりだらだらのろま鈍重ちんたらまぬるいまのろい鈍いぼやぼやのさのさのそのそとぼとぼのこのこのそりのっしのっしのしのしどんとろとろぼちぼちぼつぼつぽつぽつ徐徐徐徐にじわじわじわりじわりじりじりのたりのたりのたりそろりゆるゆるのんびりのらくらゆったり悠然悠悠もさくさもさっともさもさ便便だらり便便のんべんだらりずぼらものぐさぐうたらだらしないしだらないぬらりくらりのらりくらりぬらくらちゃらんぽらん無精ルーズぶらぶらごろごろ無気力だらけるのほほん風太郎ぷうたろうその日暮らしふしだら自堕落ずるける怠ける手を抜く手抜き骨惜しみ投げ遣りレイジー怠慢怠惰無為拱手きょうしゅ横着怠るサボるイージーイージーゴーイング風の吹くまま気の向くまま油を売るまったり漫然たるむぬるま湯ぬるま湯につかる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「緩慢」の意味・読み・例文・類語

かん‐まんクヮン‥【緩慢・寛慢】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. ゆるやかで遅いこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「善行人命尽時。地水先去。故緩縵無苦」(出典:往生要集(984‐985)大文二)
    2. 「臨終の折は、〈略〉善根の人は地水まづ去るが故に、緩慢(クヮンマン)して苦しみなし」(出典:栄花物語(1028‐92頃)鶴の林)
  3. 動作や性質がゆったりしていること。のろいこと。また、そのさま。〔改正増補和英語林集成(1886)〕
    1. [初出の実例]「全く何の目的もなしに猶緩漫(クヮンマン)歩行を約十五分許続けた」(出典:彼岸過迄(1912)〈夏目漱石〉一五)
    2. [その他の文献]〔白居易‐江上対酒詩〕
  4. 処置が手ぬるいこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「あんまり理論ばかり講じ過ぎるから、実地の進退(かけひき)が緩漫(クヮンマン)不可(いかん)」(出典:内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙一一)
    2. [その他の文献]〔春秋左伝注‐桓公一八年〕

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普及版 字通 「緩慢」の読み・字形・画数・意味

【緩慢】かん(くわん)まん

ゆるやか。唐・白居易〔江上酒に対す〕詩 酒は頑(忽でかたくな)の性を助け 琴は慢の(たす)く

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