雨風(読み)アメカゼ

デジタル大辞泉 「雨風」の意味・読み・例文・類語

あめ‐かぜ【雨風】

雨と風。「雨風にさらす」
雨まじりの風。吹き降り。風雨ふうう
《江戸末期の上方落語から》酒も甘い物も両方好むこと。両刀遣い
[類語](1)(2波風風浪風雪風雨無風微風そよ風軟風強風突風烈風疾風はやて大風颶風暴風爆風ストーム台風ハリケーンサイクロン神風砂嵐つむじ風旋風竜巻トルネード追い風順風向かい風逆風横風朝風夕風夜風春一番春風しゅんぷう春風はるかぜ花嵐薫風風薫る緑風やませ涼風すずかぜ涼風りょうふう秋風野分き木枯らし空風寒風季節風モンスーン貿易風東風ひがしかぜ東風こち西風偏西風南風みなみかぜ南風はえ凱風北風朔風松風まつかぜ松風しょうふう山風山颪谷風川風浜風潮風海風陸風熱風温風冷風/(3両刀遣い盗人上戸辛党左党左利き上戸甘党右党甘口

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精選版 日本国語大辞典 「雨風」の意味・読み・例文・類語

あめ‐かぜ【雨風】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 雨と風。
      1. [初出の実例]「卅日、あめかぜふかず」(出典:土左日記(935頃)承平五年一月三〇日)
    2. 風が加わって雨の降ること。雨まじりの風。吹き降り。
      1. [初出の実例]「雨かぜなどいたうふり吹く日しもおとづれ給はねば」(出典:和泉式部日記(11C前))
    3. ( 上方落語「雨風」に、酒を水、餠を風に考えてしくんだとあるところから ) 酒も菓子も好むこと。また、その人。両刀づかい。江戸時代、天保頃から使われたことば。雨風胴乱
      1. [初出の実例]「酒のみが夕立にあうて、おばこへ入った。雨風(アメカゼ)ぢゃ」(出典咄本・新板一口ばなし(1839)三)
  2. [ 2 ] 在原行平中納言が愛した須磨松風、村雨姉妹を略していったもの。
    1. [初出の実例]「面白く雨風にあふ中納言」(出典:雑俳・柳多留‐三九(1807))

あま‐かぜ【雨風】

  1. 〘 名詞 〙 雨が降りだしそうな、湿気を含んだ風。また、雨を伴って吹く風。
    1. [初出の実例]「藤の裏葉〈略〉あま風 雨気の風也」(出典:源氏千鳥抄(1388か))

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