顰み(読み)ヒソミ

デジタル大辞泉 「顰み」の意味・読み・例文・類語

ひそみ【×顰み/×嚬み】

眉間みけんしわを寄せ顔をしかめること。
[類語]まがまがしいいまわしいいとわしいおぞましいうとましい忌む嫌い毛嫌い大嫌い食わず嫌いいけ好かない虫が好かないいや気に食わない犬も食わぬ憎い憎らしい憎たらしい憎憎しい苦苦しい腹立たしいいまいましい苦虫を噛み潰したよう苦り切る眉をひそめる鼻持ちならないうとむうとんずる嫌気忌避忌み嫌う煙たがる呪わしいきしょい気色が悪い気味が悪い気味悪い底気味悪い薄気味悪い鳥肌が立つ気持ち悪い虫唾むしずが走る反吐が出るきもいグロいおどろおどろしい不気味不快不愉快鼻に付くうっとうしいむかつくむしゃくしゃくしゃくしゃ不興不機嫌薄ら寒いうそ寒い胸が悪い胸糞が悪い心外苛立たしいうらめしいしかめっ面渋面しぶつらしかめるひそめる顰蹙ひんしゅく苦る辟易うるさい嫌がる嫌気が差すいと蛇蝎視だかつし唾棄倦厭けんえん迷惑身の毛がよだつ総毛立つ背筋が寒くなる背筋が凍るぞっと肌にあわを生じる冷汗三斗

しかみ【×顰み】

《動詞「しか(顰)む」の連用形から》
しかめっつらをすること。
能面の一。まゆを寄せ、きばをむき出した恐ろしい形相の鬼神面。「紅葉狩もみじがり」「羅生門」「土蜘蛛つちぐも」などの後ジテに用いる。
模様細工物などで、鬼や獅子ししなどの顔をしかめた形のもの。
日本建築で、木鼻きばな猿頭さるがしらなどのえぐれた部分

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「顰み」の意味・読み・例文・類語

しかみ【顰・蹙】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「しかむ(顰)」の連用形の名詞化 )
  2. しかめること。しかめ面(つら)をすること。
    1. [初出の実例]「色粧(つく)る身の顔に、しかみも付られず」(出典:浮世草子・風流曲三味線(1706)四)
  3. 模様や細工物などで、獅子(しし)の面や鬼の面などのしかめたもの。
  4. 能面の一つ。眉をよせ、牙(きば)をむき出した恐ろしい形相の鬼の面。「紅葉狩」「大江山」「羅生門」などの後ジテに用いる。〔能口伝之聞書(1598)〕
  5. 日本建築で、木鼻などの刳形(くりかた)のしゃくれた部分。〔紙上蜃気(1758)〕

ひそみ【顰・&JIS885C;】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「ひそむ(顰)」の連用形の名詞化 ) 眉をしかめること。
    1. [初出の実例]「其眉頭(まゆ)には顰(ヒソ)みも見ゆ」(出典:黒蜴蜓(1895)〈広津柳浪〉一)

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