デジタル大辞泉
「皇」の意味・読み・例文・類語
すめ【▽皇】
[接頭]神や天皇に関係ある語に付いて、尊び、褒めたたえる意を表す。すべ。「皇神」「皇御祖」「皇孫」
[補説]「すめら」は、多く天皇に関して用いられるが、「すめ」は、諸神に関しても用いられる。
すめ‐ら【▽皇】
[接頭]天皇に関する事柄を表す語に付いて、敬意をこめてほめたたえる意を表す。すべら。「皇御軍」
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すめ‐ら【皇】
〘名〙 (「ら」は
接尾語) 天皇、あるいはこれと深い関係のある人や神の意を、敬意をこめて表わす。すべら。「
皇辺(すめらへ)」、「天皇
(すめらぎ)」、「
皇御国(すめらみくに)」など他の語と複合して用いることも多い。
※
続日本紀‐文武元年(697)八月一七日「現つ御神と大八島国知ろしめす天皇
(すめら)が大命
(おほみこと)らまと詔
(の)りたまふ大命」
[
補注]この
語形の基になる「すめ」は、地方神的な神をさす
用例が多いが、「すめら」の形では、
大部分が天皇、特に現在の天皇をさしていう
表現に用いられている。
すめ【皇】
〘
語素〙
名詞の上に付いて、それが、神または天皇に関することであることを表わし、尊び、ほめたたえる
気持を示す。「
皇神(すめかみ)」「
皇弟(すめいろと)」「皇御神
(すめみかみ)」など。すべ。
[補注](1)「すべ」という形を
後世とることもあり、
語源は動詞「すぶ(統)」と考えられていたが、
上代特殊仮名遣いの上からは、「すぶ」の
語尾は乙類、「すめ」は甲類なので、
疑問である。
(2)「すめ」と「すめら」については「すめら(皇)」の補注を参照。
すべ‐ら【皇】
※為相本曾丹集(11C初か)「あはれ、たづきありせば、百敷の大宮仕へつとむとて、すべらの御垣(みかき)面馴(おもな)れ、あした夕べとも馴らさまし」
すべら‐ぎ【皇】
※古今(905‐914)仮名序「いま、すべらきのあめのしたしろしめすこと、よつのとき、ここのかへりになんなりぬる」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報