デジタル大辞泉
「無尽蔵」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
むじん‐ぞう ‥ザウ【無尽蔵】
〘名〙
①
仏語。尽きることのない
財宝を納める蔵
(くら)。無限の
功徳を有することをたとえていう。〔
大乗義章‐二〕
③ (形動) 取っても取っても尽きないこと。無限にあること。また、そのさま。
※峨眉鴉臭集(1415頃)翠屏囲処叙「取二之造物者之無尽蔵一而無レ禁」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
無尽蔵
無限にあること。
[使用例] 筆をとって書こうとすれば、書く種は無尽蔵にあるような心持もするし、〈略〉もう何を書いてもつまらないのだという吞気な考も起ってきた[夏目漱石*硝子戸の中|1915]
[由来] 仏教で、尽きることがない仏の教えを指して使われることばから。たとえば、「[華厳経]―菩薩十無尽蔵品」では、仏教者としての実践を支えるあり方として、信じること、教えをよく聞くこと、施すことといった一〇の「無尽蔵」が挙げられています。
出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報
無尽蔵 (むじんぞう)
wú jìn cáng
仏教の教義では,尽きることのない広大な徳を包含するとの意味であるが,中国では一般には寺院に置かれた金融機関を指す。信者が寄進した金銭を積み立てて貸し出し,その利息を寺院の維持費等に充てるもので,南北朝時代から行われた。とくに唐代に長安にあった三階教の化度寺に置かれた無尽蔵院は有名である。後世では長生庫,解庫などとも呼ばれて,いっそう盛んになり,その収益は寺院の重要な財源であった。
執筆者:竺沙 雅章
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報