疾っく(読み)トック

デジタル大辞泉 「疾っく」の意味・読み・例文・類語

とっく【疾っく】

《「と(疾)く」の音変化》
[名]ずっと以前。とう。「疾っくからここに住んでいる」
「―のさき何処かへ、すっ飛んで居るんですから」〈鏡花婦系図
[副]
多く「とっくに」の形で)ずっと前に。とうに。「食事疾っくに済ませた」
「―申し聞かせんずれども」〈浄・女護島
速やかに。急いで。
「汝元来いづくより来たる。―去れ」〈浄・油地獄
[類語]早早はやばや早早そうそう早め尚早もう最早もはやはや早くも今やすでとうにとうの昔とっくの昔つとに先刻前前かねてかねがね何時か既往これまで従来従前し方先年当年一時一頃その節先に当時古来あらかじめ年来旧来在来その昔前以て先立ってかつて見越し根回し手回し早手回し手を回す地固めなら布石事前先手手当て準備下準備段取り手筈てはず下見予習備え伏線示し合わせる言い合わせる申し合わせる打ち合わせる口裏を合わせる後悔先に立たずこのに及んで手遅れ後の祭り生まれた後の早め薬証文の出し後れ争い果ててのちぎり木喧嘩けんか過ぎての棒千切り十日の菊六日の菖蒲あやめに合わぬ花夏炉冬扇寒に帷子かたびら土用に布子ぬのこ今さら覆水盆に返らず

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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