出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
多年生植物のうち、地上部分が1年以上生存し続けるものの一般的な総称。草に対する用語で、木本または単に木(き)ともいう。狭義には、幹に形成層があって肥大成長をするスギ、マツ、ソテツ、イチョウなどの裸子植物とサクラ、カシ、カエデなどの双子葉植物をさすが、広義では、単子葉類であるタケやヤシのほか、シダ植物のヘゴなども含まれる。また高山のお花畑を彩るガンコウラン、ツガザクラ、コケモモなどは背丈が低いため、しばしば草として扱われるが、茎には形成層があって年輪も認められるため、樹木として位置づけられるものである。
樹木はその高さによって高木と低木に大きく二分されるが、その境になる高さの目安は人によって3メートル前後とか人間の背丈くらいとかいわれ、区分は便宜的である。ただし、高木では一般に1本の幹がはっきりする傾向があるのに対して、低木では多幹になる傾向が強い。また、前述のガンコウランなどはとくに矮生(わいせい)低木とよばれることがある。一方、樹木が1年を通じて葉をつけているものを常緑樹、冬や乾期に葉のないものを落葉樹という。常緑樹のなかには、マツやツバキなどのように1枚の葉が何年にもわたって生き続けるものもあれば、ユズリハやクスノキのように新しい葉が展開した直後に古い葉が一斉に落ちるものなど、さまざまである。これらの性質は樹木の生えている環境によってもある程度変化する。
裸子植物のうち、マツやスギなど球果植物は細長くて堅い葉をつけるので針葉樹ともよばれるが、これに対して双子葉植物では平坦(へいたん)で幅の広い葉をつけるため、広葉樹とよばれる。樹木は一般に形成層の活動によって木部を多量に蓄積して、いわゆる木材となり、資源として広く利用される。
[鈴木三男]
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…維管束植物のうち,多年生で,茎頂の活動(伸長生長)が無限に続き,茎に形成層をもっていて二次(肥大)生長を行うもの。樹,樹木ともいい,植物学では木本植物という。草(草本植物)に対応する語。…
※「樹木」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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