弱冠(読み)ジャッカン

デジタル大辞泉 「弱冠」の意味・読み・例文・類語

じゃっ‐かん〔ジヤククワン〕【弱冠】

《「礼記」曲礼上の「二十を弱と曰ひて冠す」から》男子20歳のこと。
年が若いこと。「弱冠27歳で代議士に当選した」
[類語](1志学破瓜而立不惑知命耳順華甲還暦古希致仕喜寿傘寿半寿米寿卒寿白寿茶寿皇寿厄年/(2幼少幼弱幼時幼年若齢若年弱小年少年若としわか年弱としよわヤング若い幼いいとけなうら若い若若しい若やか若やぐ若気ういういしいみずみずしい青臭い溌剌子供らしい青い乳臭い未熟幼稚稚気童心子供っぽい幼心おさなごころ子供心くちばしが黄色い頑是ない子供じみる大人気ない

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精選版 日本国語大辞典 「弱冠」の意味・読み・例文・類語

じゃっ‐かん ジャククヮン【弱冠】

〘名〙
① (中国周代の制で、男子二〇歳を「弱」といい、元服して冠をかぶる(「礼記‐曲礼上」)ところからいう) 男子二〇歳の異称。また、成年に達すること。
懐風藻(751)大友皇子伝「年甫弱冠、拝太政大臣、総百揆以試之」
太平記(14C後)一二「弱冠の比(ころ)より〈略〉笠懸(かさがけ)犬追物(いぬおふもの)を好み」
② 年齢の若いこと。弱年
明衡往来(11C中か)下本「右弱冠之間、学問為宗」
咄本・私可多咄(1671)二「昔、予弱冠(ジャククン)のころ、愚父とさがにまかりし事有」
※助左衛門四代記(1963)〈有吉佐和子〉五「弱冠三十四歳で和歌山県会の議長を勤めるようになっていた」

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故事成語を知る辞典 「弱冠」の解説

弱冠

男性の二〇歳のこと。また、あることをするのに比較的、年が若いこと。

[使用例] 教育係の吉原少尉は弱冠二十三歳で、平壌医専をくりあげ卒業した短期軍医である[井伏鱒二黒い雨|1965~66]

[由来] 「礼記きょくらい・上」の一節から。当時の男性の人生を一〇歳刻みで描いた章で、「二十をじゃくい、かんす(二〇歳のことを『弱』と呼び、この歳になると冠を付ける)」とあります。当時の男性は、成人すると冠を付けるのが慣わしでした。

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普及版 字通 「弱冠」の読み・字形・画数・意味

【弱冠】じやくかん(くわん)

男子二十歳。成人の年をいう。〔礼記、曲礼上〕二十をと曰ふ。冠(元服)す。

字通「弱」の項目を見る

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とっさの日本語便利帳 「弱冠」の解説

弱冠

『礼記』の「二十を弱冠と曰(い)う」という記述によって、二〇歳を弱冠という。しかし、最近は年の若いことをいうようになった。

出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報

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