掌を返す(読み)タナゴコロヲカエス

デジタル大辞泉 「掌を返す」の意味・読み・例文・類語

たなごころかえ・す

物事がたやすくできることのたとえ。「―・すよりやさしいわざ」
簡単に態度考え方などが変わることのたとえ。手のひらをかえす。「―・したように態度を変える」
[類語](1ちょろいたやすい簡単容易簡略簡易あっさり手っ取り早いやすいらく手軽手軽い造作ないわけないくみやす楽楽易易いい易易やすやす軽い・軽く・悠悠難無く苦もなく生易しいイージー朝飯前楽勝お茶の子お茶の子さいさい河童かっぱ労せずして赤子の手をひねるお手の物事も無げむざむざ軽軽かるがる無造作手も無く見す見すまんまと平易軽易安易物ともせずすんなりすいすい首尾良くちょいちょいちょちょいのちょい

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「掌を返す」の意味・読み・例文・類語

たなごころ【掌】 を=返(かえ)す[=うち返(かえ)す]

手のひらを裏返すこと。「…が如(ごと)し」「…よりも易(やす)し」などの形で、事態が容易に、あるいは安易に変化するさま、態度が急変するさまなどをいう。
玉葉‐承安二年(1172)一二月二八日「近代朝務如掌、朝成暮敗、実此謂」
保元(1220頃か)上「君を御位につけまゐらせんこと、掌を返すがごとくに候ふべし」 〔漢書‐枚乗伝〕

てのひら【掌】 を 返(かえ)

江戸から東京へ(1923)〈矢田挿雲〉一〇「手(テ)の平(ヒラ)を返(カヘ)すやうに優しくするのも妙で無いから」

しょう【掌】 を 返(かえ)

てのひらをむけかえす。転じて、物事が非常に容易であることのたとえ。たなごころをかえす。〔説苑正諫

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