手軽い(読み)テガルイ

デジタル大辞泉 「手軽い」の意味・読み・例文・類語

て‐がる・い【手軽い】

[形][文]てがる・し[ク]
手数がかからない。造作ない。たやすい。「―・くやれる仕事」「―・くもうける」
仕事や動作などがてきぱきしている。
「茂右衛門やいひ思ひ立ちけるに、腰元のりん、―・く据ゆる事をえたれば」〈浮・五人女・三〉
[類語](1ちょろいたやすい簡単容易簡略簡易あっさり手っ取り早いやすいらく手軽造作ないわけないくみやす楽楽易易いい易易やすやす軽い・軽く・悠悠難無く苦もなく生易しいイージー朝飯前楽勝お茶の子お茶の子さいさい河童かっぱたなごころを返す労せずして赤子の手をひねるお手の物事も無げむざむざ軽軽かるがる無造作手も無く見す見すまんまと平易軽易安易物ともせずすんなりすいすい首尾良くちょいちょいちょちょいのちょい

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精選版 日本国語大辞典 「手軽い」の意味・読み・例文・類語

て‐がる・い【手軽】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]てがる・し 〘 形容詞ク活用 〙
  2. 物事を行なうのに手数をかけない。
    1. [初出の実例]「爰をばざっと手軽(テカル)くして、俄をみるは土手ごんす」(出典洒落本・伊賀越増補合羽之龍(1779)向ふ島之段)
    2. 「高い男は〈略〉失敬の挨拶も手軽るく」(出典:浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一)
  3. するのに手ぎわがいい。さっさとやってのける。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  4. 大した程度でない。重大でない。また、おおまかで、いいかげんである。
    1. [初出の実例]「我子の小次郎が首をきるといふも、あんまり手軽(テガル)仕様じゃァござりませんか」(出典:人情本・明烏後正夢(1821‐24)初)

手軽いの派生語

てがる‐さ
  1. 〘 名詞 〙

て‐がろ・い【手軽】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]てがろ・し 〘 形容詞ク活用 〙てがるい(手軽)
    1. [初出の実例]「聊もをほつかなくをもはむ処には、手かろき若党に大刀をもたすへし」(出典:六波羅殿御家訓(13C中)第二一条)
    2. 「米納なれば〈略〉米を以てすぐに俵に作り上納するまでにて甚だ手軽(テガロ)き事なれども」(出典:開化問答(1874‐75)〈小川為治〉二)

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