デジタル大辞泉
「軽い」の意味・読み・例文・類語
かろ・い【軽い】
[形][文]かろ・し[ク]「かるい」に同じ。
「馴染みの家をぐるぐる回って歩いているうちには、背中の荷が段々―・くなって」〈漱石・門〉
「御心のすこし―・くおはします」〈大鏡・兼家〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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かる・い【軽】
- 〘 形容詞口語形活用 〙
[ 文語形 ]かる・し 〘 形容詞ク活用 〙 重量の少ない状態を表わし、転じて、身分、性質、動作、気持などについて、その程度がそれ程でない状態を表わす場合に広く用いる。かろい。⇔重い。 - ① 目方が少ない。重くない。
- [初出の実例]「輶 カルシ」(出典:韻字集(1104‐10))
- 「小判をりんだめにてかける事なし。かるきをとれば、又其ままにさきへわたし」(出典:浮世草子・世間胸算用(1692)五)
- ② たいした程度でない。重大でない。ちょっとした。
- [初出の実例]「
荼羅の人の、破戒の趣法の重罪に親近せむよりも軽(カル)し」(出典:地蔵十輪経元慶七年点(883)四) - 「痘瘡(おやく)を遊ばしたさうでございますネ。夫でも至極お軽(カル)い御様子で」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)三)
- ③ 軽薄である。また、軽率である。
- [初出の実例]「出でて去なば心かるしといひやせん世のありさまを人は知らねば」(出典:伊勢物語(10C前)二一)
- ④ 軽快である。また、気持がはればれしている。
- [初出の実例]「此一うたひかかりて、かるく謡ふべし」(出典:申楽談儀(1430)音曲の心根)
- 「もすそを見ればかるい装束 中返り帰る所をしらんとて〈芭蕉〉」(出典:俳諧・江戸広小路(1678))
- ⑤ 淡泊である。あっさりしている。大げさでない。
- [初出の実例]「ただ今の殿様先代とちがひ、なにかに付けて軽いお身持」(出典:浄瑠璃・心中宵庚申(1722)上)
- 「どんな軽(カル)い液体でも狂った胃が決して受付ない」(出典:行人(1912‐13)〈夏目漱石〉友達)
- 「卵三ダース、〈略〉、ミルクティーバケツ四杯、を軽くたいらげるという」(出典:空気男のはなし(1974)〈金井美恵子〉)
- ⑥ 身分が低い。また、財産が少ない。
- [初出の実例]「世の風儀をみるに、手前よき人、表むきかるう見せるは稀なり」(出典:浮世草子・日本永代蔵(1688)一)
- 「尾張中納言宗勝の奥の軽(カル)い召使になった」(出典:ぢいさんばあさん(1915)〈森鴎外〉)
軽いの語誌
( 1 )「かるし」は「かろし」の母音交替形。「かるし」の方が古いとするが逆の説もある。
( 2 )上代には形容詞としての確例はないが、語幹が地名「軽」を指すのに使われる。平安、鎌倉時代には「かろし」の方が普通に使われ、「かるし」は用例が少ない。
( 3 )中世以降は、「かろし(い)」と併用されるが、狂言や抄物では「かるい」の方が普通であり、キリシタン資料でも口語性の強い作品で「かるい」、文語系の作品で「かろい」が使用されることが多い。ただ、口語形を多く載せるといわれる「甲陽軍鑑」の写本などでは「かろい」の方が多いので、「かるい」を口語形であるとは決めがたい。「日葡辞書」も両形を載せている。
( 4 )近世においても、近松や西鶴の作品には両形見られるが、近代以降「かるい」の方が優勢となる。
軽いの派生語
かる‐げ- 〘 形容動詞ナリ活用 〙
軽いの派生語
かる‐さ- 〘 名詞 〙
軽いの派生語
かる‐み- 〘 名詞 〙
かろ・い【軽】
- 〘 形容詞口語形活用 〙
[ 文語形 ]かろ・し 〘 形容詞ク活用 〙 =かるい(軽) - ① 目方が少ない。重くない。
- [初出の実例]「風にちる紅葉はかろし春の色をいはねの松にかけてこそみめ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)乙女)
- 「荷をかろくせんとて」(出典:尋常小学読本(1887)〈文部省〉三)
- ② たいした程度でない。重大でない。
- [初出の実例]「まだ下臈なり。世の聞き耳かろしとおもはれば」(出典:源氏物語(1001‐14頃)常夏)
- 「世をかろく思ひたる曲者にて」(出典:徒然草(1331頃)六〇)
- ③ 重みがない。軽薄である。また、軽率である。
- [初出の実例]「君がためかろき心もなきものを涙にうかぶころにもあるかな」(出典:宇津保物語(970‐999頃)祭の使)
- ④ 軽快である。機敏である。
- [初出の実例]「山おろし小柴のかげにさっと吹 しら雲かろき手水手ぬぐひ〈似春〉」(出典:俳諧・俳諧一葉集(1827))
- 「下駄を脱ぐ音がして、軽(カロ)い跫音が次の間に入った」(出典:鳥影(1908)〈石川啄木〉四)
- ⑤ 淡泊である。あっさりしている。
- [初出の実例]「世はかろく暮して埒(らち)をあけぬ」(出典:浮世草子・西鶴置土産(1693)一)
- ⑥ 身分が低い。
- [初出の実例]「をのづから、かろきかたにも見えしを」(出典:源氏物語(1001‐14頃)桐壺)
軽いの語誌
→「かるい(軽)」の語誌。
軽いの派生語
かろ‐げ- 〘 形容動詞ナリ活用 〙
軽いの派生語
かろ‐さ- 〘 名詞 〙
軽いの派生語
かろ‐み- 〘 名詞 〙
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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