画然・劃然(読み)かくぜん

精選版 日本国語大辞典 「画然・劃然」の意味・読み・例文・類語

かく‐ぜん クヮク‥【画然・劃然】

[1] 〘形動タリ〙 区別が非常にはっきりしているさま。境目がきわめて明白になっているさま。また、行為などが明確であるさま。
※造化妙々奇談(1879‐80)〈宮崎柳条〉二編「嬰児生下(うまれ)て時を移せば、子宮漸く縮まり、胎盤劃然(カクゼン)(〈注〉スッポリ)として脱け」
※海潮音(1905)〈上田敏訳〉ルコント・ドゥ・リイル評「此人は芸文に劃然たる一新機軸を出しし者にして」 〔荘子‐雑篇・庚桑楚〕
[2] 〘副〙 はっきりと。くっきりと。
※東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉三「子坊末刹、無慮数十、劃然一小郭を為して」
[補注]「画然」は「劃然」の書き換え。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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