区区(読み)クク

デジタル大辞泉 「区区」の意味・読み・例文・類語

く‐く【区区】

[ト・タル][文][形動タリ]
1 まちまちで、まとまりがないさま。
「巷説―として一定しない」〈嶺雲・明治叛臣伝〉
2 価値が低いさま。取るに足りないさま。
「―たる利害のごとき、問題にはならない」〈中島敦・弟子〉
3 些細ささいなことにこだわって、こせこせしているさま。
「大丈夫―として物を思わんやだ」〈逍遥・当世書生気質〉
[形動][文][ナリ]1に同じ。
「これに対する世評も―で」〈寅彦・災難雑考〉
[類語]細かい・些細ささい・瑣末・枝葉・枝葉末節・末梢的・些事・細事・小事・細かい・細細こまごましい・煩瑣はんさ・瑣瑣ささたる・ちょっとした・取るに足りない・たわいない・何でもない・愚にもつかぬ・益体も無い・埒らちも無い・高が知れる・二次的・二義的・副次的・些些ささ・細ささやか・わずか・幾ばく・たかが・いささか・ほんの・有るか無きか・ちょっと・一縷いちる・一抹・些少さしょう・末節・無駄事・雑事・微微・つまらない・無意味・下らない・問題外・部分的・派生的・卑小・眇眇びょうびょう・由よし無い・トリビアル

まち‐まち【▽区▽区】

[名・形動]物事や意見などが、それぞれ異なっていること。また、そのさま。さまざま。「区区な(の)服装」「各人が区区に意見を述べる」
[類語]不規則・不同・不揃い・不調和・不釣り合い・不統一・不均衡・ちぐはぐ・ばらつき・ばらばら・アンバランス

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精選版 日本国語大辞典 「区区」の意味・読み・例文・類語

く‐く【区区】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動ナリ・タリ )
  2. ① 面積、数量などがわずかであること。また、そのさま。あるいは、物事の価値が少ないこと。とるにたりないこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「且夫王者之用レ人。唯才是貴。朝為二廝養一。夕登二公卿一。而况区区生徒。何拘二門資一」(出典:本朝文粋(1060頃)二・応補文章生并得業生復旧例事)
    2. 「此様(こん)な区区たる事は苦に病むだけが損だ損だと思ひながら」(出典:浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉八)
    3. [その他の文献]〔春秋左伝‐襄公一七年〕
  3. ② 小さなことにこだわること。ぐずぐずすること。こせこせすること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「行人の毎日区々として、名利の塵に、奔走するを」(出典:中華若木詩抄(1520頃)下)
  4. ③ ものごとや意見などが一つ一つ別々でまとまっていないこと。また、そのさま。まちまち。
    1. [初出の実例]「区々心地無二煩熱一、唯有二夢中阿満悲一」(出典:菅家文草(900頃)二・夏日偶興)
    2. 「答案は区々であった」(出典:大塩平八郎(1914)〈森鴎外〉附録)
  5. ④ けんめいにつとめるさま。けんめいなさま。
    1. [初出の実例]「区々渡レ海麑、吐レ舌不レ停レ蹄」(出典:菅家文草(900頃)三・舟行五事)
    2. [その他の文献]〔孔融‐薦禰衡表〕

まち‐まち【区区】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動ナリ・タリ ) それぞれ別々に区切ってあること。それぞれに異なること。また、そのさま。さまざま。くく。
    1. [初出の実例]「八方門の区(マチマチニ)別れたる十二部の綜要なり」(出典:大唐西域記巻十二平安中期点(950頃))

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普及版 字通 「区区」の読み・字形・画数・意味

【区区】くく

小さな、つまらないこと。そのことだけを思う。〔文選、古詩十九首、十七〕書を懷袖の中に置く 三まで、字滅せず 一心、區區をく 君の察せざるを懼(おそ)る

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