十人十色(読み)ジュウニントイロ

デジタル大辞泉 「十人十色」の意味・読み・例文・類語


じゅうにんといろ【十人十色】[戯曲]

《原題Every Man in His Humourジョンソン戯曲。1598年初演気質喜劇代表作ひとつ

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精選版 日本国語大辞典 「十人十色」の意味・読み・例文・類語

じゅうにん‐といろジフニン‥【十人十色】

  1. 〘 名詞 〙 好みや考えなどは、人によってそれぞれみな異なるということ。十人が十色。十人寄れば十色。
    1. [初出の実例]「夜の契りを挑むなる。十人十色(ニントイロ)の生酔客。千差万別それぞれに。調子をあはす憂苦労」(出典:人情本・清談若緑(19C中)四)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「十人十色」の意味・わかりやすい解説

十人十色
じゅうにんといろ
Every Man in His Humour

イギリス劇作家 B.ジョンソン喜劇。5幕。 1598年初演。都会に出てきた田舎青年が美しい恋人を手に入れる物語を軸に,短気,気どり,嫉妬など,さまざまな人間の気質が引起す事件のおかしさを描いた作品。鋭い知的な風刺嘲笑によって,イギリスの喜劇に新しい型をもたらした気質喜劇 comedy of humoursの代表作。初め場面はベネチアに設定されていたが,1616年版ではロンドンに変えられた。初演にはシェークスピア俳優として出演したといわれている。

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ことわざを知る辞典 「十人十色」の解説

十人十色

人には、それぞれ違った好みや個性がある。

[使用例] よそ目には一列一体、平等無差別、どの猫も自家固有の特色などはないようであるが、猫の社会にはいってみるとなかなか複雑なもので十人十色という人間界の言葉はそのままここにも応用ができるのである[夏目漱石*吾輩は猫である|1905~06]

[類句] 十人寄れば十色/十人十腹

〔英語〕Every man to his taste.(人それぞれに好みあり)

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四字熟語を知る辞典 「十人十色」の解説

十人十色

好みや考えなどは、人によってそれぞれみな異なるということ。

[活用] ―だ・―に・―で。

[使用例] 十人十色という人間界の語は[夏目漱石*吾輩は猫である|1905~06]

[使用例] 僕らの仲間から優秀な左翼の闘士が出るのも面白いじゃないか。十人十色で、やりたいことをやればいいよ[尾崎一雄*懶い春|1949]

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