大幅(読み)おおはば

精選版 日本国語大辞典 「大幅」の意味・読み・例文・類語

おお‐はば おほ‥【大幅】

〘名〙 (形動)
① ふつうより幅広いこと。また、そのようなさま。
たけくらべ(1895‐96)〈樋口一葉〉二「無茶にくやしがって大幅(オホハバ)の肩をゆすりぬ」
布地で、並幅より広いもの。広幅
浮世草子・好色一代女(1686)一「帯は唐織の大幅(ヲホハバ)にひぢりめんのふたの物」
数量価格などの差異変動の幅が大きいこと。また、そのようなさま。
家族会議(1935)〈横光利一〉「八円、七円、六円と、大幅でばたばた飛んで落ちていくのだ」

たい‐ふく【大幅】

〘名〙 大きな掛け物、掛け軸。
社会百面相(1902)〈内田魯庵〉失意政治家「床には東湖の何とかの賦の大幅(タイフク)が掛けてある」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「大幅」の意味・読み・例文・類語

おお‐はば〔おほ‐〕【大幅】

[名・形動]
普通より幅の広いこと。また、そのさま。⇔小幅
「―な洋紙に墨黒々と書いて」〈藤村破戒
布地で、幅の広いもの。和服地では、小幅の2倍の約92センチ幅のもの。洋服地ではダブル幅(約140センチ)のものをいう。→小幅こはば中幅ちゅうはば
数量・価格などの変動の開きが大きいこと。また、そのさま。「大幅な(の)値上げ」「列車大幅に遅れる」
[類語]かなり相当結構随分なかなか比較的割と割に割りかし割方割合大分だいぶ・だいぶん大層すこぶいやにやけにえらい馬鹿ばか余程余っ程

たい‐ふく【大幅】

大きな掛け物・掛け軸。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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