《塔》(読み)とう

世界大百科事典(旧版)内の《塔》の言及

【ホフマンスタール】より

…音楽劇中の一編《影のない女》(1919)は小説の形でも書かれており,影のない妖精の王女が人間界の苦難を経て初めて影を手に入れるというその筋立ては,夢から現実への道を模索する作者の心の方向を,比喩的に表現している。またウィーン生れの若い貴族を主人公にした物語《アンドレアス》も,世間知らずの夢想家が苛烈な現実にしごかれて成長する過程を描こうとしているし,スペイン・バロックの劇作家カルデロンの《人生は夢》を下敷きにした悲劇《塔》(1925,27)でも,夢からの覚醒が主題となっている。しかし《アンドレアス》は結局未完に終わり(死後,1932年に刊行),《塔》は決定稿を得るために難渋をきわめた。…

※「《塔》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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