しおらしい

大辞林 第三版の解説

しおらしい

( 形 ) [文] シク しをら・し
〔動詞「萎しおる」の形容詞形〕
控えめでいじらしい。遠慮深くて奥ゆかしい。 「しかられたと見えて、いやに-・くしている」 「驚ろく様な女なら、-・いんだが/草枕 漱石
かわいらしい。かれんである。 「岩梅の-・い小花を/日本北アルプス縦断記 烏水」 「 - ・しき名や小松吹く萩すすき/奥の細道」
けなげである。殊勝である。 「 - ・い決意」 「 - ・しい事ほざいたり/浄瑠璃・国性爺合戦」
上品で優雅である。 「 - ・しき掛物を客によりてこれを掛ける/仮名草子・東海道名所記」
[派生] -げ ( 形動 ) -さ ( 名 )

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

デジタル大辞泉の解説

しおらし・い〔しをらしい〕

[形][文]しをら・し[シク]《「しお(萎)れる」の形容詞化か》
控えめで従順である。慎み深く、いじらしい。「お見合いの席で―・く振る舞う」
かわいらしい。可憐である。「岩陰に小花が―・く咲く」
けなげである。殊勝である。「いつもは腕白な子が―・いことを言う」
上品で優美である。
「紙幣いくらか取出して小菊の紙に―・く包みて」〈一葉十三夜
(反語的に)こなまいきで、かんにさわるさま。こざかしい。
「―・しき有財餓鬼(うざいがき)、この世の暇(いとま)取らさん」〈浄・廿四孝
[派生]しおらしげ[形動]しおらしさ[名]

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精選版 日本国語大辞典の解説

しお‐らし・い しほ‥

〘形口〙 しほらし 〘形シク〙 (「らしい」は接尾語)
① 上品で優美な様子である。
※禅鳳雑談(1513頃)上「謡はすげなく候ては悪しく候。匂ひの候て、しほら敷、ぼけやかなるがよく候」
② ひかえめで従順な様子である。
※応永本論語抄(1420)雍也第六「祝はしをらしき者にて、弁舌あり」
③ かわいらしい。可憐(かれん)である。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※虎明本狂言・枕物狂(室町末‐近世初)「ゑくぼが、両のほに、七八十百ばかりいって、ようあらしほらしやと思ふて」
④ けなげな様子である。感心である。殊勝である。相手を見くびっていうこともある。
※浄瑠璃・国性爺合戦(1715)二「ヤアがきも人数、しほらしい事ほざいたり」
しおらし‐げ
〘形動〙
しおらし‐さ
〘名〙
しおらし‐み
〘名〙

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