たおやか(読み)タオヤカ

デジタル大辞泉 「たおやか」の意味・読み・例文・類語

たお‐やか〔たを‐〕

[形動][文][ナリ]《「たお」は「たわ(撓)」の音変化》
姿・形がほっそりとして動きがしなやかなさま。「たおやか少女のからだ」「たおやかになびく柳」
態度性質がしとやかで上品なさま。「たおやかな女性」「たおやかな身のこなし」
[派生]たおやかさ[名]
[類語]優雅優美高雅典雅風雅優形やさがた上品ゆかしい奥ゆかしいしとやかみやびやかみやび女性的エレガントドレッシー女らしい女女めめしい女くさい女振り女っ気婉麗えんれい優優典麗麗しい静淑優婉閑雅婉然楚楚そそ窈窕ようちょう端麗温雅物柔らか気高い気品雅趣高尚つつましいつつましやかしおらしい清雅高踏雅致﨟長ろうたける雅びる端雅都雅やんごとない高貴物静かおだやかおとなしやか控えめ優しい内向的人見知りしんねりむっつりシャイ心静か安らか安穏のどか悠長悠然悠悠悠揚浩然どっしり気長伸び伸び伸びやかのんびり屈託無い自然体のんどりしなやかなよやかなよなよしっとり静静しずしずソフトおっとり閑語ナイーブ心優しい柔和鷹揚おうよう静心しずこころ従容しょうよう悠悠閑閑おおどか泰然自若平静冷静しみじみしっぽりしんみり静まる温顔温容春風駘蕩たいとう穏便粛粛静謐せいひつ静粛

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精選版 日本国語大辞典 「たおやか」の意味・読み・例文・類語

たお‐やかたを‥

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 「たお」は「たわ(撓)」の変化したものという。「やか」は接尾語 )
  2. 姿や形などがしなやかなさま。柔らかなさま。たわやか。
    1. [初出の実例]「萩、いと色ふかう、枝たをやかに咲きたるが」(出典:枕草子(10C終)六七)
    2. 「この女の舞ふ、すがた、たをやかにして」(出典:中華若木詩抄(1520頃)中)
  3. ものごし、態度などがものやわらかなさま。また、気だてや性質が、しっとりとやさしいさま。おだやかなさま。しとやかで美しいさま。優美なさま。
    1. [初出の実例]「あなうたて、この人のたをやかならましかばと見えたり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)帚木)
    2. 「心あらん人に見せばや津の国の難波わたりの春の景色を 是は始めの歌のやうに限なくとをしろくなどはあらねど、優(いふ)深くたをやか也」(出典:静嘉堂文庫本無名抄(1211頃))
  4. あだめいているさま。
    1. [初出の実例]「此人七才の時より、形さだまって嬋娟(タヲヤカ)に、一笑百媚風情」(出典:浮世草子男色大鑑(1687)一)

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