デジタル大辞泉 「己」の意味・読み・例文・類語
おの‐れ【己】
[代]
1 反射代名詞。その人、またはそのもの自身。自分。自分自身。「
2 二人称の人代名詞。目下に対して、または相手をののしっていう。おまえ。きさま。「
3 一人称の人代名詞。わたくし。卑下して用いることが多い。
「風をいたみ岩打つ波の―のみくだけてものを思ふ頃かな」〈詞花・恋上〉
[副]自分自身で。ひとりでに。
「松の木の―起きかへりて」〈源・末摘花〉
[感]激して発する語。やい。ちきしょう。「
[類語](1)自ら・自分・自身・自己・
おら【▽己】
[類語]おれ・僕・わし・おいら・あっし・こちとら・わたくし・わたし・あたくし・あたし・あたい・
おの【▽己】
1 反射代名詞。自分自身。自分。
2 一人称の人代名詞。わたし。
3 二人称の人代名詞。相手をさげすんでいう。おまえ。
「―、のちに会はざらんやは」〈宇治拾遺・九〉
[補説]通常、格助詞「が」を伴って用いる。→