普及版 字通 「成(漢字)」の読み・字形・画数・意味
成
常用漢字 6画
(旧字)
7画
[字訓] なる・なす
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 会意
戈(か)+(こん)。〔説文〕十四下に「就(な)るなり。戊に從ひ、丁(てい)聲」とするが、卜文・金文の字形は、戈(ほこ)に綏飾としてのを加える形。器の制作が終わったときに、綏飾を加えてお祓いをする意で、それが成就の儀礼であった。就は凱旋門である京の完成のときに、犬牲を加えて、いわば竣工式を行う意。すべて築造や制作の完成のときには、その成就の儀礼を行ったものである。
[訓義]
1. なる、しあがる、できあがる、完成する。
2. なす、しあげる、おえる。
3. おわる、さだまる、ととのう。
4. たいらぐ、仲直りする、平和を約する。
5. さばく、裁定する。
6. さだめ、しきたり。
7. 誠と通じ、まこと。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 ナル・ナス・ソナフ・タヒラグ・タヒラカニ・タヒラム・ヤスシ・タダ・シゲシ・ナダム・ス・シルシ/眞 マコト・マメヤカ 〔字鏡集〕 ヲハル・ヒロ・ヨシ・タヒラカ・ワタル・ツク・ナル・アキラカ・ソナフ・マコト・マメヤカ・ヤスシ・ナダム・タダ・シルシ
[声系]
〔説文〕に声として(誠)・(盛)・・(城)など五字を収める。は呪飾をつけた戈。これを聖器として用いる意で、盟誓には誠・盛、儀礼には、戍守のことには城という。
[語系]
・・・・zjiengは同声。は〔説文〕七下に「屋、容受するなり」とするが、本義未詳の字。呪鎮として成を屋中におく儀礼をいう字であろう。のち明・清の皇室史料室の意に用いる。
[熟語]
成就▶・成道▶・成案▶・成衣▶・成育▶・成家▶・成歓▶・成規▶・成器▶・成毀▶・成議▶・成業▶・成均▶・成擒▶・成矩▶・成勲▶・成形▶・成憲▶・成言▶・成語▶・成功▶・成壙▶・成獄▶・成昏▶・成婚▶・成才▶・成済▶・成材▶・成策▶・成算▶・成師▶・成事▶・成熟▶・成書▶・成相▶・成章▶・成誦▶・成心▶・成身▶・成人▶・成仁▶・成遂▶・成数▶・成性▶・成勢▶・成聖▶・成績▶・成説▶・成然▶・成俗▶・成丁▶・成童▶・成徳▶・成敗▶・成否▶・成風▶・成文▶・成▶・成法▶・成務▶・成名▶・成命▶・成薬▶・成立▶・成礼▶・成烈▶・成労▶・成和▶
[下接語]
育成・演成・化成・開成・完成・既成・期成・九成・曲成・玉成・偶成・形成・結成・功成・成・構成・合成・告成・獄成・混成・裁成・財成・作成・削成・鑿成・守成・集成・夙成・熟成・竣成・助成・小成・焼成・醸成・生成・勢成・組成・早成・造成・促成・速成・大成・達成・長成・天成・転成・晩成・弼成・変成・編成・補成・養成・翼成・落成・釐成・練成・老成
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報