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マルクス マルクス Marcks, Erich

9件 の用語解説(マルクスの意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

マルクス
マルクス
Marcks, Erich

[生]1861.11.17. マクデブルク
[没]1938.11.22. ベルリン
ドイツの歴史家。フライブルクハイデルベルクミュンヘン,ベルリンなどドイツの主要な大学の教授を歴任。反宗教改革,近代イギリスドイツ統一史を専攻。特にビスマルクについての研究は有名。

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マルクス
マルクス
Marx, Karl Heinrich

[生]1818.5.5. トリール
[没]1883.3.14. ロンドン
ドイツの経済学者,哲学者,革命指導者,科学的社会主義の創始者。中流のユダヤ人弁護士の家庭に生れ,ボン大学ベルリン大学で法律,哲学を学び,1841年イェナ大学で博士号を取得。 42年ケルンの急進的ブルジョアの機関紙"Rheinische Zeitung"の主筆となったが,43年パリに移住,44年共同で"Deutsch-Französische Jahrbücher"を発行。

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マルクス
マルクス
Marx, Wilhelm

[生]1863.1.15. ケルン
[没]1946.8.5. ボン
ドイツの政治家。ボン大学卒業後,1888年プロシア法務省入り。 94年中央党に入党,1910年国会議員。 21~28年同党党首。 23~24年首相に就任,賠償に関するドーズ案受入れ,いわゆる履行政策を提唱。

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マルクス
マルクス
Marcus

[生]?. ローマ
[没]336.10.7. ローマ
ローマ出身の第34代教皇(在位 336)。聖人。新しい教皇を聖別する権限をオスチア司教に与えたとされている。また,ローマのサン・マルコ寺院と,アルデアチーナ通りにあるバルビナのカタコンベ地下墓地)の創設者と考えられている。

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デジタル大辞泉の解説

マルクス(Karl Heinrich Marx)

[1818~1883]ドイツの経済学者・哲学者・革命家。科学的社会主義の創始者。ヘーゲル左派として出発し、エンゲルスとともにドイツ古典哲学を批判的に摂取して弁証法的唯物論史的唯物論の理論に到達。これを基礎に、イギリス古典経済学およびフランス社会主義の科学的、革命的伝統を継承して科学的社会主義を完成した。また、共産主義者同盟に参加、のち第一インターナショナルを創立した。著「哲学の貧困」「共産党宣言」「資本論」など。

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百科事典マイペディアの解説

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世界大百科事典 第2版の解説

マルクス【Eleanor Marx】

1855‐98
カールマルクスの末娘。ロンドンに生まれ,父の秘書となる。友人H.P.O.リサガレーの《パリ・コミューン史》を英訳(1886)。無神論者エーブリングEdward Avelingと自由恋愛結ばれる。フローベール,イプセンの作品を英訳。舞台女優を志すが果たせなかった。同時代のイギリスの社会主義運動,新組合運動の発展に貢献し,第二インターナショナルの創立に協力した。夫の背徳行為を知り,みずから生命を絶つ。

マルクス【Karl Marx】

1818‐83
ドイツの共産主義思想家・運動家,いわゆるマルクス主義の祖。
[略伝]
 ラインプロイセンのトリール市でユダヤ人の家庭に生まれた。両親の家系はいずれも代々ラビ(ユダヤ教の教師)を出してきた由緒ある家族,父ヒルシェルは弁護士であった。カールは6歳のときプロテスタントに改宗させられたが,正規の初等教育を受けたかどうかは不明。1830年にトリール市内の名門ギムナジウムに入学,35年にボン大学法学部に入学,翌36年にベルリン大学法学部に移る。

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大辞林 第三版の解説

マルクス【Karl Marx】

1818~1883) ドイツの経済学者・哲学者・革命家。エンゲルスとともに科学的社会主義の創始者。ヘーゲルの観念的弁証法、フォイエルバッハの人間主義的唯物論を批判して弁証法的唯物論を形成。これを基礎にフランス社会主義思想の影響の下で古典派経済学を批判的に摂取、資本主義から社会主義へと至る歴史発展の法則を明らかにするマルクス主義を創唱。また、終生革命家として国際共産主義運動に尽力した。主著「資本論」

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世界大百科事典内のマルクスの言及

【イデオロギー】より

…彼らはこの〈イデオロジー〉をもって正しい人知の開発と社会の変革のための指導要綱としたのであるが,のち政敵となったナポレオンから〈イデオローグ〉,つまり大言壮語する空論家,と蔑称されるにいたって,イデオロギーは多かれ少なかれ現実と遊離し,政治的実践にとって無用の空疎な観念体系,という意味合いを一方でもつようになった。ヘーゲル主義哲学を〈ドイツ・イデオロギー〉と呼び,その幻想性,非現実性を批判したマルクス,エンゲルスのイデオロギー論にもこうした観点は継承されている。しかし,虚偽意識という狭い意味だけでなく,社会科学的な意味でも観念や意識の研究に重要な一つの方法を編み出すことによって〈イデオロギー〉概念に市民権を与えることになったのがマルクス,エンゲルスのイデオロギー論である。…

【インターナショナル】より

…集会では,労働者の国際的な協会associationの設立とその規約を作成する〈臨時中央評議会〉の設置が決議された。 評議会(1866年以降,総評議会)の一員に選ばれ,新生の国際組織の性格づけに決定的な影響を与えたのは,その集会に招かれて出席していたドイツからの亡命文筆家マルクスだった。64年11月,臨時中央評議会が満場一致で採択した二つの基本文書はいずれもマルクスの筆になる。…

【エンゲルス】より

K.マルクスとともにマルクス主義(いわゆる科学的社会主義)の創設者。マルクスの単なる協力者ではなく,独自の理論的傾向をもち,今日のマルクス主義(ことに正統派マルクス主義)に,むしろマルクス以上の影響を与えている。…

【階級】より

…また,階級間関係は定義によって相互に不平等な関係であることから,他階級に対する敵対感情,自階級内部での連帯感情をともなうことが多く,これが階級意識と呼ばれるものである。
[サン・シモンの階級論]
 階級論への着目は,西ヨーロッパ諸国における近代化革命,とりわけフランス革命をつうじて形成され,初めにサン・シモン,次いでマルクスとエンゲルスによって一つの理論へと定式化されるにいたった。 最初の定式化を示したサン・シモンは,その著《産業者教理問答Catéchisme politique des industriels》(1823‐24)の中で,フランス革命以前のアンシャン・レジームの下では,フランスは貴族・ブルジョア・産業者の3階級から成っていたとし,貴族を支配する階級,産業者を服従する階級,そしてブルジョアを中間階級とした。…

【階級闘争】より

…階級社会に必然的な階級間の闘争,具体的には支配階級と被支配階級との闘争をいう。歴史における階級闘争を重視したのはマルクスエンゲルスである。彼らは,原始共産制や未来の共産主義社会を除いて〈今日までのすべての社会の歴史は階級闘争の歴史である〉(《共産党宣言》1848)ととらえた。…

【革命】より

…1789年7月14日の夜,ルイ16世が〈これは反乱だ〉と叫んだのに対し,リアンクール公爵が〈いいえ陛下,これは革命です〉と訂正したという挿話はこのことを物語る。革命のこの〈不可抗力性〉の概念は,19世紀になると,絶対者は歴史的過程を通じてあらわれるとするヘーゲルの歴史哲学を通じて〈歴史的必然〉という観念に鋳直され,マルクスをはじめとする19世紀,20世紀の革命家たちに直接的影響を与えたのである。革命は〈政治権力の根本的変革を中心とする社会の大変動〉というふうに定義されて,同一支配関係内部における権力担当者ないしグループの交替としてのクーデタなどと区別される。…

【過剰人口】より

…適度人口に比し多すぎる人口が過剰人口ということになるが,マルサスの絶対的過剰人口(人口を扶養するに足る食糧供給量以上に増加した人口)論に対し,マルクスは相対的過剰人口relative surplus‐population論を主張した。マルクスのこの概念は主として社会経済的なものであって,次のようなものである。…

【価値】より

A.マーシャルらによる正常価格normal priceの概念はこのことをよりはっきりと示しており,その場合,正常価格に等置される価値はたとえば長期平均価格とほとんど区別しえぬものである。このような傾向の対極にあって,D.リカードを経てK.マルクスにいたる系譜の経済学は価値論を価格論とは異なった概念の次元に組み立てようとする。したがって,今日,価値論が独特の重要性をもって議論されているのはマルクス派においてだといってよい。…

【恐慌】より

…その後,産業革命を経たイギリス資本主義は,一方で自由主義政策のもとで周期的恐慌としての全般的過剰生産現象を反復し,リカードらの理論的期待を裏切るとともに,他方で恐慌を反復しつつ自立的な経済成長も達成していき,シスモンディらの主張にも反する状況を示していた。それをうけて,自由主義段階の典型的恐慌に抽象の基礎をおき,特殊な歴史過程としての資本主義経済の運動法則を解明しつつ,周期的恐慌の原理に体系的考察をすすめたのがK.マルクスであった。恐慌の性格は時代によって大きく変化し,資本主義の初期や末期には経済外的な戦争や政治過程との関連が大きく,周期性や経過の一様性も認めがたいので,資本主義経済自体の発展から内的にしかも周期的に恐慌が発生する法則的原理は,マルクスとともに自由主義段階に抽象の基礎をおくことによってのみ明確にしうる。…

【共産主義】より

…同じ時期のイギリス,フランスで社会主義という言葉が用いられるようになっていたが,社会主義がもっぱら生産手段の社会的所有ないし国有化を唱えたのに対して,共産主義は消費財を含めた財産のより徹底した平等化を主張した。マルクスとエンゲルスが1847年に共産主義者同盟Bund der Kommunistenの委嘱を受けて《共産党宣言》を執筆したときには,社会主義と共産主義の区別は明確に意識されていた。1888年にエンゲルスが英語版《共産党宣言》のために書いた序文によると,社会主義がイギリスのオーエンやフランスのサン・シモンとフーリエの思想のような空想的社会主義を指し,これらの思想家が労働運動の外に立っていたのに対して,〈労働者階級の中にあって,たんなる政治的革命では無力であると信じ,社会の根本的変革が必要であると宣言した人々は,いずれもみずから共産主義者と称した〉という。…

【経済学】より

…さらに,リカードはスミスの地代論を批判して,地代を決定するものは,限界的土地との間の生産力の格差であるという主張をした。
【貧困,分配の問題を真正面から取り上げたマルクス】
 アダム・スミスの経済学は,各人の利己心が最大限に発揮することのできる自由放任の経済のもとで社会的な見地からしても望ましい資源配分が求められるという主張に基づいていた。そこには,経済学の本来的な問題意識である貧困ないしは分配の問題は影をひそめている。…

【経済学説史】より

…そして,近代産業技術と近代資本主義の企業制度の間の矛盾を重視し,経済活動の社会的統制により経済的福祉を向上させようとする改良主義的立場であるといえよう。 しかし,古典派経済学に対する最大の批判者はK.マルクスであった。マルクス主義の三つの源泉は,ドイツ古典哲学,イギリス古典派経済学,そしてフランス社会主義であったといわれる。…

【経済史学】より

…経済史学は,世界史的な経済発展にみられる普遍史的な規則性の解明のみでなく,それとの関連において,国民経済・地域経済の諸類型の比較史的な検討をも課題とする。
[マルクス]
 ドイツ歴史学派の経済発展段階説には,リストが提唱した〈狩猟(未開)→牧畜→農業→農工業→農工商業〉のほか,B.ヒルデブラントの〈自然経済→貨幣経済→信用経済〉,K.ビュッヒャーの〈封鎖的家内経済→都市経済→国民経済〉および〈家内仕事→賃仕事→手工業(代金仕事)→家内工業(問屋制度)→工場制工業〉などの図式があり,経済史研究上,国際的にも大きな影響をあたえてきた。しかし,それ以上に重要な意義をもったのは,K.マルクスの経済発展段階説と,その背後にある唯物史観(史的唯物論)である。…

【公害】より

… 化学工場のばい煙に対する住民運動と,その裁判闘争の勝利を経て,63年,大気汚染防止のための〈アルカリ工場法〉が成立,また1847年以降,新興資本家たちの反対を押し切って各地方に数十の公害防止条例が出現したものの,公害問題の改善には直接は結びつかなかった。F.エンゲルスは《イギリスにおける労働者階級の状態》の中で,公害を〈社会的殺人・傷害〉と名付け,これは不作為犯であるが,犯人はこの社会の支配者である資本家階級であると述べ,また,K.マルクスは,《資本論》の中で,このようなたくさんの公害防止の法律や条例と熱意のある行政官の行動にもかかわらず,事態はいっこうに改善されていないと述べている。 イギリスの公害問題は,20世紀に入っても,1960年代後半まで基本的改善をみなかった。…

【再生産表式】より

…マルクスが資本制経済の再生産の仕組みを,(1)生産部門を生産手段生産部門(第1部門)と消費手段生産部門(第2部門)に分割し,(2)各部門の生産物価値(W)を不変資本(C)(不変資本・可変資本),可変資本(V)および剰余価値(M)からなるものとして表示したのが再生産表式である。再生産が単純再生産と拡大再生産に分かれるのに対応して,再生産表式も単純再生産表式と拡大再生産表式とに分かれる。…

【自然弁証法】より

…(1)マルクス主義の学問体系の一部門。マルクス,エンゲルスは自己の学問体系の構案を明示的には提示していないが,後継者たちにおいては,弁証法的唯物論(唯物弁証法)という原理的部門が立てられ,これを自然界とその認識とに適用したものとして自然弁証法なる部門が置かれる。…

【時代区分】より

…ただし各国史における時代区分はそれぞれ違う場合が多いので注意を要する。 一方,マルクスは近代資本制の本質を明らかにすることによって人間による人間の搾取なき社会の建設を革命の目標としたため,社会の全体的構造の変革を可能にする方法概念として〈経済的社会構成体〉(あるいはたんに〈社会構成〉)なる範疇をつくりあげた。そして人類の歴史を社会の経済構造を基礎とする社会構成の相次ぐ交替としてとらえ,原始共同体に後続する歴史時代の区分原理を,当該社会の社会構成によって規定される階級関係の質,搾取形態の質に求めた。…

【史的唯物論】より

…マルクス主義の社会・歴史理論ないし社会・歴史哲学を表す用語。ただしマルクス本人はこの表現を一度も用いておらず,マルクス主義者たちのあいだにおいてもこの言葉の概念内容の規定に関して見解がかなり分かれている。…

【資本主義】より

…それは,現実には,一様な拡大の過程ではなく,好況・不況の繰返しという景気循環の過程をとりながら発展し,高度な生産力水準と生活水準を実現することになった。
[資本主義のマルクス・モデル]
 資本主義の概念は論者によりさまざまな内容をもつが,なかでもなお大きな影響力をもっているのがK.マルクスによる資本主義の概念である。彼は,F.ケネー,A.スミス,D.リカードといった古典派経済学者の成果をうけつぎながら,これを批判的に体系化しなおす作業を行った。…

【資本論】より

K.マルクスの主著で,社会主義に〈科学的〉な基礎を与えたとされる著作。原題を直訳すれば《資本――経済学批判》である。…

【社会主義】より

…しかし近代的な意味での社会主義という用語は,およそ1830年前後に,フランスではフーリエサン・シモン,イギリスではオーエンの思想を指す言葉として最初に登場する。他方で1840年代のパリでは,徹底した財産の共有と国家権力の奪取をめざす共産主義者の結社が生まれており,1848年にマルクスがイギリスの経済学,フランスの社会主義をドイツの観念論哲学と批判・融合して《共産党宣言》(エンゲルスと共著)を発表し,マルクスはそれまでの社会主義を空想的社会主義と呼んでみずからの科学的社会主義をそれに対置させた。それまでの社会主義が資本主義の悪弊にたいして人間主義的,道徳的な非難を向けたのにたいして,マルクスは過去の歴史と資本主義の現実にたいする科学的分析のうえに社会主義を構想した。…

【宗教】より

…その結果,進化論的な見方によれば,宗教は迷信もしくは呪術の発達した形式であるとともに,哲学ないし科学によって取って代わられる思考様式であると考えられた。そしてその立場をさらに徹底させたK.マルクスは,人類の未来には宗教が死滅する段階がくることを予想した。一方,これに対しS.フロイトは,宗教現象のいっさいは無意識に潜む性愛エネルギー(リビドー)によって説明されるとして宗教の聖性を相対化ないし否定した。…

【商品】より

…価値とは,それに対し,ものが商品という社会的形態をとることによってもつ商品としての価値のことであり,貨幣によって測られ価格という形で表されるものである。需要と供給によって変動する商品の価格が究極には何によって決定されるのか,つまり商品の価値が何によって規定されるのかという問題に関しては,古典派やK.マルクスのように生産に要する労働量にそれを求める労働価値説・客観的価値論と,C.メンガー,W.S.ジェボンズらにおけるように効用という心理学的事象から説明する効用学説・主観的価値論の系譜がある。今日では,労働時間や効用という特定の生理学的・心理学的実体に価値・価格を結びつけるのではなく,需要と供給からなる市場のシステマティックな相互作用によって価格が決定されるという均衡論的説明が一般的である。…

【上部構造】より

…マルクス主義の社会理論ひいては歴史理論における基本概念の一つ。下部構造(土台)Basisと対概念をなす。…

【所有】より

…所有形態は所有主体の側と所有対象の側からとらえることができるが,まず所有主体の側から見ると,所有主体が私的個人であるか社会集団であるかによって,私的所有と社会的(集団的)所有が区別される。この区別を強調したのはマルクスであるが,マルクスにとってはここで財一般ではなく,生産手段の所有形態こそが問題とされた。というのは,生産関係(生産,分業の方式)と生産力の関係が社会の歴史的段階を決定する中心的要因であり,生産関係を決定するものは生産手段の所有形態だからである。…

【政治】より

…市民社会の社会的自治の下,〈チープ・ガバメント(安価な政府)〉が主張された時代を背景に,政治とは社会的利益の対立の究極的な調整機能であるとか,犯罪者や外敵からの防衛のためにのみ必要とされるという見方が一般的だった。このような政治観が,市民国家の階級的役割を粉飾するのに役立っているとしたK.マルクスは,政治すなわち成員全体を拘束する統一的な決定は,権力を握る支配階級の利益のために形成され維持されると論じた。政治を,かぎられた社会的価値の権威的な配分過程と定義する現代のD.イーストンや,政治は社会的価値を争奪してエリートが上昇していく過程だとするH.D.ラスウェルらは,階級社会観を前提としていないものの政治の役割を限定的に考える点で,市民社会以来の伝統を継いでいる。…

【政治学】より

… 政治学のこのような状況を一変させたのは,労働者階級を中心とする大衆が政治の舞台に登場し,政治が市民の理性的な合意をこえるものによって動かされていることが,広く認識されるようになってからである。マルクスは政治が経済的な下部構造によって規定された上部構造であり,制度論が市民階級のイデオロギーでしかないと批判して,政治における構造論やイデオロギー論への道を開いた。M.ウェーバーは,政治がその民族社会のエートス(社会倫理)によって規定されていることを分析して,政治文化論や政治人類学の基礎をつくった。…

【疎外】より

…この再帰用法を名詞化すると〈自己疎外Selbstentfremdung〉となるが,ヘーゲルにこの〈自己疎外〉という名詞形の語法はない。古くから離反Entfremdung,断念・譲渡Entäusserungの意で日常語として用いられ,またラテン語のalienatio(譲渡)の訳語としても用いられ,〈神からの人間の離反〉という意味で神学上の用語ともなったが,哲学的にはフィヒテが用いて以後,ヘーゲルの《精神現象学》で重要な術語として確立され,マルクスの《経済学・哲学草稿》の中心概念となる。人間が自分に固有の本質を,自己の外に彼岸化し,対象化しているあり方を指す。…

【転化問題】より

…マルクスが価値と生産価格の関係を〈価値の生産価格への転化〉として論じて以来,マルクス的価値(体化労働)を基礎にして生産価格(均等利潤率を成立せしめる価格)を導出する議論が転化問題,あるいは転形問題とよばれるが,この問題の歴史は長い。マルクスの転化論はつぎの三つの総計一致命題からなる。…

【フェティシズム】より

…これがのちのA.コントによる再定義を受け,〈フェティシズムは,世界に対する人間の本源的態度〉であり,人間精神史の最初の段階であるところの〈神学的状態〉における人間の心性であるとみなされたため,19世紀の実証主義時代を風靡した〈原始宗教=フェティシズム〉という定説が生まれたのであった。
[経済学]
 K.マルクスは,ド・ブロス,A.スミス,コント,L.A.フォイエルバハに通底する,以上のような人間の自然的感情を前提とした原始宗教論に疑問符を付し,フェティシズムの成立を社会的関係性,歴史性から解明しようとした。彼が《資本論》において展開したフェティシズムの対象は,資本制下において商品となった生産物である。…

【フォイエルバハ】より

…ヘーゲル批判の論点それ自体がヘーゲルの概念に依存している点に,ヘーゲル学派としての特色を示す。この立場は,マルクス,エンゲルスをはじめ同時代人に強い影響を与え,宗教批判の方法を政治批判にまで徹底するという形で,彼らの思想的出発点を形づくった。また,同時代の別の流派には,フォイエルバハの愛の思想にもとづいて博愛主義的な社会主義の立場をとる者(T.H.グリーン)があり,マルクス,エンゲルスとの間に論争が生じた。…

【不均等発展の法則】より

…こうした列強相互の発展・成長の不均等がもたらす矛盾の解決は,破局的な相互の戦争以外に道はなく,これは社会主義革命の必然性とその勝利を示すものとされた。以上のようなレーニンの認識と比較すると,K.マルクスは《資本論》第1巻の序文にみられるように,各国の資本主義の発展段階の差異が時の経過とともに解消され同質化するとみていたと考えられる。また近年の有力な発展段階論の唱道者W.W.ロストーは,各国の経済発展・成長の不均等性はニュートン力学を社会的に採り入れることができるかどうかにあるとし,テイク・オフ(離陸)を実現した社会は工業化を妨げる困難を克服したのであり基軸工業の交代を経て〈高度大衆消費社会〉に至ると考え,不均等発展の問題は〈離陸〉のできない〈伝統的社会〉と工業社会の同時併存にあると考えている。…

【プロレタリアート】より

…資本主義社会における,自らの労働力を賃金と引換えに資本家に売る以外に生活の手段をもたない,賃金労働者階級全体を指すマルクス主義の基本概念。〈無産階級〉ともいう。…

【ヘーゲル学派】より

… 筆者は右派が希望を託したB.バウアーだった。彼は一躍,左派を代弁する危険人物となり,その周りにはマルクスなど,若手の急進主義者が群がった。エヒターマイヤーE.T.Echtermeyerとルーゲの編集する《ハレ年誌》には,シュトラウス,L.A.フォイエルバハ,バウアーが結集した。…

【弁証法】より

…この存在観のもとでは,いわゆる〈実体〉や〈本質〉でさえ変化するものとされ,しかもその変化は〈否定の否定〉を通じて,正・反・合の段階的進展相を呈するものとされる。
[マルクス,エンゲルス]
 マルクスは,ヘーゲル弁証法の〈観念論的倒錯〉を是正しつつ,合理的核心を継承しようとする。ヘーゲルにおいて弁証法が同時に存在の理法でもあったのは,それが世界理性,つまり,主体=実体たる絶対精神の自己疎外と自己回復のらせん的進行過程の軌跡ともいうべきものだったからであるが,マルクスは現実界を超越的イデーの自己疎外的実現とみる観念論を退けることによって,弁証法的な過程的構造は現実界そのものの過程的・構造的な一般的法則性にほかならないものとみる。…

【マルクス主義】より

…マルクスとエンゲルスの密接な協力のなかから生まれた思想であり,そもそも近代ブルジョア社会の内在的批判とその克服を目的とする。しかしその影響力はたんなるブルジョア社会批判の枠をこえて,19世紀の最後の四半世紀から現代にいたるまで世界の革命運動のなかで主導的役割を果たしてきた。…

【無神論】より

…だから,人間が自己の存在を実現するためには,疎外された類的本質を自己に奪回することが必要であり,神の否定こそが真の人間存在の実現の先決条件である,と彼は説いた。 フォイエルバハの宗教批判は,マルクスに宗教的疎外の観念を提供した。しかし,マルクスにとって,宗教的疎外は人間疎外の一側面にすぎない。…

【村】より

… イギリス植民地行政官は,この村落共同体が政治権力の交替による影響や政治権力による干渉も受けずにその経済的完結性と政治的自立性を維持してきたとし,太古以来不変のインド村落共同体観とインド社会の停滞性を導き出し,この共同体を土台とする専制国家論が展開されることになる。こうした学説の代表としてK.マルクスがあげられる。なお,イギリス植民地行政官は,土地制度の観点から大別して二つのタイプのむら――一つは〈個別農民保有村落raīyatwārī village〉,もう一つは〈共同所有村落joint village〉――の存在を主張した。…

【ユダヤ人】より

…こうしてシオニズムは,ヨーロッパ社会がその胎内から生み出したユダヤ人問題になんらかの解決を見いだすというよりは,未解決のまま問題をヨーロッパ以外の地域に輸出することにより,むしろこれを拡大し複雑化してしまったといえる。
[マルクス主義とユダヤ人]
 ユダヤ教徒解放をめぐる論議に触発されて《ユダヤ人問題によせて》を著したマルクスは〈ユダヤ教徒の社会的解放はユダヤ教からの社会の解放である〉という論理を提示し,やがてそこからプロレタリアートの解放こそが普遍的・人間的解放であるとの立場に移行することになる。そこでは,ヨーロッパ啓蒙思想に内在し,ヘーゲル左派のB.バウアーによって明示されたユダヤ教徒解放否定の論理,すなわちキリスト教より低い発展段階にあるユダヤ教徒はそのままではついに解放されえないし,解放されうるとすれば彼らのキリスト教徒への改宗を通じてであるという議論はなお完全に克服されるにはいたっていない。…

【労働】より

…生産過程の全体が人間の意志の貫通したものとしてあらわれる。K.マルクスの〈自然を搾り取る〉という言葉に典型的にみられるように,自然と人間の関係は逆転する。労働は何かに従うものではなく,人間を主人とする行動と意識されるのである。…

【労働価値説】より

… それ以後の経済学の展開は,たとえばマカロックJohn Ramsay McCulloch(1789‐1864)の《経済学原理》(1825)にみるように,労働とは一つの作用であって人間以外の下等動物によってなされようと,自然力によってなされようと同じであるというような独断的主張によって,リカードの労働価値説の矛盾を糊塗しようとして,かえってその崩壊を促進する結果しかもたらさなかったのである。
【マルクスの労働価値説】
 したがって労働価値説においてリカード以後,それを再構成し新たな次元に立って発展させるためには,K.マルクスの登場をまたなければならなかった。マルクスは《資本論》(第1巻1867,第2巻1885,第3巻1894)において,リカードに代表されるイギリス古典学派の労働価値説を基本的には継承しながらその難点を克服し,投下労働量による商品の交換価値の決定原理としてそれをより精緻(せいち)なものに仕上げた。…

【労働力】より

…労働能力ともいう。労働者が商品として所有するものという観点からK.マルクスによって定義された。資本主義のもとで大量の商品として現れる労働力は,ある特定の能力ではなく,無差別で一般的な能力である。…

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