デジタル大辞泉
「安」の意味・読み・例文・類語
やす【安】
形容詞「やす(安)い」の語幹。
1 他より金額の安いこと。また、安くて粗末なこと。「安アパート」「安月給」
2 ある時期よりも金額が安くなること。「五円安」
3 軽々しく行うこと。「安請け合い」
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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あん【安】
- 〘 名詞 〙
- ① やすらかなこと。危険がないこと。困難がないこと。
- [初出の実例]「安と危との機は、そっとちっとの処に謀で定るものなり」(出典:史記抄(1477)八)
- [その他の文献]〔春秋左伝‐襄公一一年〕
- ② やすめること。しずめること。落ち着けること。
- [初出の実例]「自得の術は止定静安慮の五者に在り」(出典:禅海一瀾(1862))
- ③ ( 形動 ) 手軽なこと。値段がやすいさま。
- [初出の実例]「僕なぞの大食には、安(アン)で佳味で泰山ある物にあらずんば満腹愉快に至らぬから」(出典:胡瓜遣(1872)〈仮名垣魯文〉初)
- ④ =あん(案)⑤
- [初出の実例]「かくの如く当座(たうざ)当座のあてがひの安(アン)、不安の差別(しゃべつ)によりて」(出典:拾玉得花(1428))
- ⑤ =あん(庵)
- [初出の実例]「合大四十歩者〈在神前番井里十五坪内〉右件安者、則松相伝安也、而今依有要用〈略〉売渡進事明白也」(出典:高野山文書‐元徳二年(1330)一一月一五日・則松安売券)
やす【安・易】
- ( 形容詞「やすい」の語幹相当部分 )
- [ 1 ] 〘 造語要素 〙
- ① 名詞と熟合して、平安・安穏の意を表わす。「やすくに」「やすむしろ」「うらやす」など。
- [初出の実例]「春へ咲く藤の末葉のうら夜須(ヤス)にさ寝る夜そなき児ろをし思(も)へば」(出典:万葉集(8C後)一四・三五〇四)
- ② 名詞や動詞と熟合して、たやすくそうすること、そのようにしがちであることを表わす。「やすうけあい」など。
- [初出の実例]「枝弱み乱れやすなる青柳の糸のたよりに風なより来そ」(出典:天延三年庚申朝光歌合(975))
- ③ 名詞と熟合して、その物の値段が安いこと、安くて粗末であることを表わす。「やすもの」「やすやど」「やすね」など。また、金額を表わす語に付いて、ある時点の価格と比べてそれだけ安くなっていることを表わす。「十円安」
- [初出の実例]「下等(ヤス)料理屋めいた西洋舘の楼下は」(出典:くれの廿八日(1898)〈内田魯庵〉六)
- [ 2 ] 〘 名詞 〙 安いこと。安目。
やすらぎ【安】
- 〘 名詞 〙 ( 動詞「やすらぐ(安)」の連用形の名詞化 ) 穏やかな気分。ゆったりと落ち着いた心持。
- [初出の実例]「その馬鹿げたやうな浪費にも、黒田としては一種のやすらぎがあったわけだ」(出典:残夢(1939)〈井上友一郎〉三)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「安」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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安 やす
?-? 江戸時代前期の女性。
常陸(ひたち)(茨城県)那珂郡野上村の農民与次右衛門の妻。不治の病におかされた夫から離縁をせまられるが,ことわり,看護の合間に耕作し,姑をいたわった。これを知った徳川光圀(みつくに)より賞金をあたえられ,税をゆるされた。
出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例
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