(読み)ヒ

デジタル大辞泉 「灯」の意味・読み・例文・類語

ひ【灯】

《「」と同語源》周囲を明るく照らすもの。あかりともしび。「窓にがともる」「町の
[類語]明かり灯火ライトともし火輝ききらめき光線光明こうみょう光輝こうき光耀こうよう光彩光芒こうぼう閃光せんこう明るみ薄明かり月明かり星明かり雪明かり川明かり花明かり街明かり窓明かり

とう【灯〔燈〕】[漢字項目]

[音]トウ(呉)(漢) チン(唐) [訓] あかし ともしび
学習漢字]4年
ともしび。あかり。「灯火灯台灯明とうみょう灯油街灯幻灯紅灯消灯神灯点灯電灯尾灯万灯まんどう門灯
仏の教え。「伝灯法灯
[補説]「灯」と「燈」はもとは別字。「チン」は「灯」の唐音、「ドン」は「燈」の唐音。
難読行灯あんどん提灯ちょうちん灯心とうしみ鬼灯ほおずき

とう【灯】

[名]ともしび。あかり。「ガス
[接尾]助数詞。電灯の数を数えるのに用いる。「二街路灯

あかし【灯】

《動詞「明かす」の連用形から》
ともし火。明かり。灯火。
「町の―が其処にも此処にも見える」〈花袋田舎教師
神仏に供えるともし火。灯明。みあかし。

ともし【灯】

ともしび。とうか。とぼし。
「―は、その炎のまわりに無数の輪をかけながら」〈芥川偸盗
(「照射」とも書く)夏の夜、山中木陰たいまつなどをもやし、近寄る鹿を射殺す方法。また、その火。 夏》百姓の弓矢ふりたる―哉/召波

とぼし【灯/点火】

たいまつや紙燭しそくの類。ともし。

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精選版 日本国語大辞典 「灯」の意味・読み・例文・類語

とう【灯・燈】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ともしび。あかり。
    1. [初出の実例]「燈弐楼 高各一丈一尺五寸」(出典:法隆寺伽藍縁起并流記資財帳‐天平一九年(747))
  2. [ 2 ] 〘 接尾語 〙 電灯を数えるのに用いる。

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普及版 字通 「灯」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 6画

(旧字)燈
人名用漢字 16画

(異体字)鐙
20画

[字音] トウ
[字訓] ともしび・ひ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は丁(てい)。旧字は燈に作り、登(とう)声。灯はその通用の字。〔玉〕に「燈は灯火なり。燭なり」という。〔説文〕の鐙字条十四上に「錠(てい)なり」とあり、前条に「錠は鐙なり」とあって互訓。中の灯、助皿(すけざら)の中に燭をおく形式のものをいう。中山王墓出土の十五盞灯、河北満城漢墓出土の長信宮灯などの遺品がある。

[訓義]
1. ともしび、ひ、あかり。
2. ひともし、燭錠。

[古辞書の訓]
和名抄〕燈燭 照を燈と曰ひ、竪燒を燭と曰ふ。竝びに度毛師比(ともしび)/ 燈心なり。度宇之美(とうしみ)。の訛れるなり 〔名義抄〕燈 トホモシビ・アブラビ/燈盞 アブラヅキ/燈 オホミアカシ 〔字鏡集〕灯 カガリビ・トモシビ・タク・トモス・アブラビ

[語系]
燈・鐙tngは同声。錠tyengも声が近い。礼器の瓦豆にtngがあり、その形が近く、みな同系の語である。

[熟語]
灯暗・灯影・灯宴・灯・灯下・灯架・灯火・灯花・灯蛾・灯・灯期・灯・灯・灯語・灯光・灯膏・灯綵・灯盞・灯山・灯・灯樹・灯燭・灯色灯心・灯燼・灯穂・灯夕・灯節・灯船・灯前・灯台・灯爆・灯婢・灯品・灯法・灯明・灯夜・灯輪・灯籠・灯椀
[下接語]
行灯・一灯・影灯・花灯・華灯・街灯・学灯・看灯・寒灯・観灯・灯・綺灯・魚灯・漁灯・軒灯・献灯・幻灯・古灯・孤灯・光灯・紅灯・香灯・灯・紗灯・残灯・枝灯・慈灯・朱灯・書灯・神灯・衰灯・聖灯・智灯・提灯・剔灯・点灯・伝灯・電灯・塔灯・万灯・微灯・風灯・仏灯・宝灯・法灯・明灯・夜灯・野灯・輪灯・列灯


6画

[字音] テイ・チン
[字訓]

[字形] 形声
声符は丁(てい)。燈の俗字とされるが、〔玉〕〔類〕に燈・灯を別の字として録し、〔玉〕に「火なり」、〔類〕に「烈火なり」という。燈と別義の字であるが、その常用字としても用いる。

[訓義]
1. ひ、もえさかるはげしいひ。

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デジタル大辞泉プラス 「灯」の解説

森村誠一の長編推理小説。1993年刊行。棟居刑事シリーズ。

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