トルネード(その他表記)tornado

翻訳|tornado

デジタル大辞泉 「トルネード」の意味・読み・例文・類語

トルネード(tornado)

北アメリカ大陸の中南部地方に多く起こる大規模な竜巻。大被害をもたらす。
[類語]雨風波風風浪風雪風雨無風微風そよ風軟風強風突風烈風疾風はやて大風颶風暴風爆風ストーム台風ハリケーンサイクロン神風砂嵐つむじ風旋風竜巻追い風順風向かい風逆風横風朝風夕風夜風春一番春風しゅんぷう春風はるかぜ花嵐薫風風薫る緑風やませ涼風すずかぜ涼風りょうふう秋風野分き木枯らし空風寒風季節風モンスーン貿易風東風ひがしかぜ東風こち西風偏西風南風みなみかぜ南風はえ凱風北風朔風松風まつかぜ松風しょうふう山風山颪谷風川風浜風潮風海風陸風熱風温風冷風

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精選版 日本国語大辞典 「トルネード」の意味・読み・例文・類語

トルネード

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] tornado )
  2. アメリカ合衆国の中西部や南部で発生する竜巻の一種。強風や雷雨を伴うため被害が大きい。
  3. アフリカ西海岸で、雨期の始めと終わり頃(三~四月と一〇月)に吹く雷雨性の突風。西よりの風が吹いている中を東の方から吹きつけてくる。

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改訂新版 世界大百科事典 「トルネード」の意味・わかりやすい解説

トルネード
tornado

北アメリカ大陸の主として中南部に発生する大気の激しい渦巻。日本の竜巻と同様のものであるが,それよりも規模の大きいものが多い。また,竜巻という言葉は陸上・海上ともに用いられるが,トルネードは一般に陸上の現象に用いられ,海上のものはウォータースパウトwaterspoutといわれる。巨大な積乱雲の底から漏斗状または柱状の雲が垂れ下がり,通常,地上から巻き上がる砂塵を伴う。渦巻は一般に低気圧性の回転(北半球では反時計回り)であり,その直径は100~500mとさまざまである。その激しい渦巻と気圧急下降のため,樹木を引き抜き建物を破壊し,重いものも空中高く巻き上げ,そのため多くの人命が失われることもある。トルネードの通過したところには,激しい破壊の跡を残し,その長さは数百mから数百kmと場合によって異なる。被害の状況から風速が100m/sを超えると推定されるものもある。トルネードは,地上に湾曲またはとびとびの跡を残しながら,上空の一般風で移動する。激しい雨を伴い,一般には雷光,雷鳴を生じる。トルネード発生の要因は激しい雷雨と同じように,大気の不安定,高い湿度,下層における強い収束などが考えられるが,まだ不明の部分も多い。アメリカにおけるトルネードによる死者は,年による変動はあるが,平均すると年間ほぼ200人であり,最悪の例は1925年3月18日,ミズーリイリノイインディアナの各州で起こった689名である。

 アメリカの統計によると,一年を通じて発生するが,春と夏とに多く,ことに4~6月の3ヵ月で全年の半数以上を占める。ついでトルネードの分布を見ると,非常に多いところはロッキー山脈の東,アパラチア山脈までということができよう(図)。ことにオクラホマ州カンザス州テキサス州などで顕著である。なお,時刻から見ると,雷と同じように午後に多く発生し,トルネード全体のほぼ1/3が15時と18時の間に起きている。各トルネードの発生する時刻と場所を正確に予報することは非常にむずかしいが,気象レーダーによる観測資料がこれを解決する重要な手がかりを与えるものである。アメリカ海洋気象局(NOAA)はじめ各種研究機関および大学が協力し,レーダー観測網と高性能計算機を結びつけてトルネードの予報精度の向上をはかるため,非常な努力を行っている。また,観測所自治体ではこれら機関からの警報に基づき,住民に地下室などへの避難を呼びかけている。
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百科事典マイペディア 「トルネード」の意味・わかりやすい解説

トルネード

主として北米ロッキー山脈以東に発生する大規模な竜巻。母雲(積乱雲)の雲底からたれ下がった漏斗(ろうと)雲を伴う強烈な渦巻で,中心付近の風速は毎秒100m以上。近くでは飛行機の爆音のような音がする。直径は数百m程度で,破壊を伴いながら移動する。米国では年間600〜700個のトルネードが発生し(5月が最も多く,6月がこれに次ぐ),建物などにばくだいな被害を出し,日本の台風同様の予報や警報を発して対策を講じている。なお,水上に発生するものをウォータースパウトという。
→関連項目ダウンバースト熱帯低気圧

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「トルネード」の意味・わかりやすい解説

トルネード
とるねーど
tornado

積乱雲の雲底が漏斗(ろうと)状に下がり、そこから地上に向け垂れ下がってくる猛烈に風の強い気柱。局地的で、もっとも破壊的な大気現象で、日本では通常竜巻(たつまき)といっているものがこれにあたる。トルネードの渦は北半球では通常、低気圧と同様反時計回りであり、それが垂れ下がった雲といっしょに動いていく。地球的規模でみた場合、トルネードのもっとも多いのは北アメリカとオーストラリアである。

[根本順吉]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トルネード」の意味・わかりやすい解説

トルネード
tornado

北アメリカ大陸で発生する非常に大きな竜巻。おもに中南部で春に発生し,しばしば人的被害をもたらす。大きさは,直径およそ 100~600mで,寿命は数分から 10分程度であるが,中心付近の最大風速域では 100m/s以上の風速となると推測されている。

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世界大百科事典(旧版)内のトルネードの言及

【旋風】より

…空気の激しい渦巻には,いろいろの規模のものがある。一番小さなものは旋風(または塵旋風)で,つぎに竜巻(またはトルネード),台風(またはハリケーン,トロピカル・サイクロン)などとなる。【竹内 清秀】。…

※「トルネード」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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