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カクテル cocktail

翻訳|cocktail

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カクテル
cocktail

アメリカで創作された酒性の調合飲料。名称の由来については諸説あるがなお不明である。ジンウイスキーブランデーウォツカ,ラムなどの蒸留酒シャンパンシェリーベルモットなどの醸造酒アブサンキュラソーなどの混成酒をベース (基酒) にビタース (苦み剤) ,シロップジュースなどをそれぞれの処方に合せて調合,振盪あるいは攪拌して造られる。性質上種類はきわめて多く,名を知られているものだけでも 3000種をこえるといわれ,なお各人の好み,考案によって,現在でも種々異なったものが創作されている。日本に紹介されたのは 1912年頃とされ,一般化したのは大正後期からである。

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デジタル大辞泉の解説

カクテル(cocktail)

《「コクテール」とも》
ウイスキーブランデージンなどの洋酒に、果汁・ビターズ・シロップ・香料などを加え、氷を入れて混ぜた飲み物。混合酒
オードブルの一。果物・野菜・エビ・カニなどをカクテルグラスに盛り合わせ、カクテルソースをかけたもの。
種類の異なる物がまじり合って渾然(こんぜん)としているもの。「光と音楽のカクテル

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百科事典マイペディアの解説

カクテル

アルコールを含む調合飲料。調合の仕方を一般に処方といい,種類は3000を超えるという。1920年代にロンドンパリで流行し,日本でも大正末期にはカクテル・バーが登場した。

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世界大百科事典 第2版の解説

カクテル【cocktail】

酒その他の飲料を2種類以上調合し,さまざまな味や香りを楽しむように作る混合飲料。現在のカクテルはアメリカで創作され普及したもので,名称についてはcocktailつまり雄鶏のしっぽという言葉にこじつけた話がいくつも作られているが,いずれも俗説の域を出ない。カクテルは1920年代にロンドンやパリで流行し,イギリスでは午後のティーの代りにカクテルを飲む習慣ができ,やがて社交の場としてのカクテル・パーティも定着する。

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大辞林 第三版の解説

カクテル【cocktail】

ウイスキー・ブランデー・ジン・ウオツカなどアルコール度の高い蒸留酒をベースとし、リキュール・シロップ・果汁・香料などを混合し氷を加えて作った飲み物。アメリカで始まった。混合酒。コクテール。 「 --グラス」
いろいろなものが混じり合ったもの。 「フルーツ--」
オードブルの一種。エビ・カニ・カキなどをカクテル-ソースであえ、カクテル-グラスに盛ったもの。コクテール。

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飲み物がわかる辞典の解説

カクテル【cocktail】


ウイスキー、ウオッカ、ジンなど、ベースとなる酒にリキュール、ジュース、シロップ、香料などを配合し、氷を加えて混ぜた飲み物。調合したあと、時間をかけずに飲むショートドリンクとゆっくり飲むロングドリンクがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カクテル
かくてる
cocktail

一般には飲用の直前に種々の酒類、果汁、シロップなどを混ぜて、特徴ある新しい香りと味をつくりだして飲む、一種の混成飲料のことである。ただし、一部にはカクテルの瓶詰、缶詰も市販されている。[原 昌道]

由来

カクテルは18世紀末から19世紀にかけて、アメリカで始まったもので、カクテルの名の由来についてはいろいろな説がある。古代メキシコのトルテカ人の一貴族が珍しい調合酒をつくって、美しい娘のコキトルXochitolの手で国王に献上したところ、王は非常に喜んでこの酒をコクトルXoctlと命名したという説、またアメリカ、ニュー・オーリンズの薬酒商、アントニー・ペイショーが調合した卵酒のような混成酒を人々がコクテエーといって愛飲したのが始まりという説、またcock tail(おんどりの尾)に由来する説もある。いずれにせよ18世紀の末にアメリカで発達し、20世紀になって世界に普及した。日本では明治初期に鹿鳴館(ろくめいかん)で供されたという。1920年代には東京にカクテルバーが開かれた。[原 昌道]

種類

カクテルの種類は数千種あるといわれるが、大きく分けて、ショートドリンクスとロングドリンクスに分かれる。
 ショートドリンクスはいわゆる本格カクテルであり、そのなかには、ジンをベースにしたマテニー(マティーニ)、ギムレット、ウイスキーをベースにしたマンハッタン、オールドファッション、ブランデーをベースにしたアレキサンダー、サイドカー、ウォツカをベースにしたスクリュードライバー、ラムをベースにしたダイキリなどがある。これらはいずれもカクテルグラスを用い、量は60ミリリットル程度で、二口(くち)か三口で短時間に飲み干すのが正しいとされている。そのほか変わったものとしてプースカフェとフラッペがある。前者は、リキュールや蒸留酒、シロップなどいろいろな色彩のものを、比重の重いものから順に混ざらないようについだもので、かつて五色酒といわれて流行したプースカフェナンバーワンやエンゼルキッスなどがある。後者のフラッペは、細かく砕いた氷をグラスに山盛りに詰め、リキュールなどを注ぎ、カットストローで飲む。ベネディクティンフラッペなどが知られている。
 ロングドリンクスは比較的時間をかけて飲むもので、量も多くつくられる。フィズ(泡)は蒸留酒に炭酸水と氷を加えた飲み物で、ジンフィズが有名。ハイボールは蒸留酒を炭酸水で割った飲み物をいい、ウイスキーを用いたものがよく飲まれる。サワーは蒸留酒などに酸味を加えた飲み物で、ウイスキーサワーなどがある。クーラーは酒精含有と無酒精のものがあり、前者は蒸留酒にレモンジュース、ライムジュースなどの甘酸味を加え、ジンジャーエール、ソーダなどで割った清涼感のある飲み物で、ボストンクーラーなどが知られている。ジュレップは凍る寸前に飲むミントの香りをもった飲み物で、タンブラーに砕氷を詰め、別のグラスに酒をつぎ、ミントの若葉と砂糖を加えて軽くつぶし、ミントを除いてから前のタンブラーについで、表面が氷結するまでスプーンで混ぜる。かならずミントの小枝または葉を飾りにつける。ラムジュレップなどがある。コブラーは暑いときの疲労回復によいとされる飲み物で、砕いた氷とフルーツシロップとベースとなる酒の混合酒である。クラレットコブラーなどがある。デージー(ヒナギク)は蒸留酒にレモンジュース、ライムジュース、シロップ、砂糖などの甘酸味を加えた飲み物である。スリングは蒸留酒にチェリーブランデーなどの甘酸味をつけ、水で割ったもので、シンガポールスリングなどがある。そのほかアメリカの代表的な飲み物にエッグノッグがある。これは卵と牛乳と酒からなる滋養に富んだもので、クリスマスなどによく飲まれる。パンチはパーティー用飲み物としてつくられ、クラレットパンチなどが有名である。[原 昌道]

作り方

各カクテルにはそれぞれ処方が決められており、それに従ってつくる。材料を混ぜ合わせる方法には、シェーカーを使う方法とミキシンググラスで混ぜる方法(ステア)がある。前者はジュース、砂糖、ミルク、卵など混ざりにくい材料を使う場合に用いる。後者は酒と酒、酒とシロップなど比較的混ざりやすいものを使うときに用いる。いずれも決まった分量の酒などを入れ、その後氷を加え、手早くシェークするか、ステアすることが必要である。[原 昌道]

飲み方による分類

カクテルは冷たい飲み物であるから、温まらないうちに飲み干す。なおカクテルは飲む時と場所によって種類が異なる。それを分類すると次のようになる。
(1)アペタイザーカクテル 食欲増進の意味で飲まれる軽いカクテル。マンハッタン、マテニーなど。
(2)クラブカクテル オードブルやスープのかわりに供され、色が美しく滋養に富んだカクテル。クローバークラブ、バーミューダローズカクテルなど。
(3)アフターディナーカクテル 食後のカクテルで甘味の強いもの。アレキサンダーなど。
(4)サパーカクテル 晩餐(ばんさん)用の辛口カクテル。アブサンカクテルなど。
(5)ナイトキャップカクテル 就寝前のカクテル。コアントロー、アニスやエッグブランデーを用いたカクテルが多い。
(6)シャンパンカクテル 祝宴に用いられるカクテル。[原 昌道]

原料

カクテルの製法は、ベース(基酒)を決め、これに味や香り、色を添えていく。果実(果汁)としてはレモン、オレンジ、ライム、グレープフルーツ、オリーブ、チェリーなどが使われる。そのほか、甘味用に各種シロップ、味を引き締めるためにビターズ(苦味酒)や各種香辛料、ロングドリンクスでは各種ソーダ類が使われる。また副材料としてミルク、クリーム、卵、砂糖が用いられ、ミネラルウォーターと氷は必需品である。ベースとしてはジン、ウイスキー、ブランデー、ウォツカ、ラム、焼酎(しょうちゅう)などの蒸留酒がおもに使われるが、アブサン、アニゼット、アプリコットブランデー、キュラソーなどのリキュールをベースにしたり、ベルモット、シャンパン、ワイン、清酒をベースにしたカクテルもある。[原 昌道]

器具

カクテルに使う用具としては、混合用のシェーカーやミキシンググラス、かき混ぜるバースプーン、ミキシンググラスにかけて氷とカクテルを分けるのに使うストレーナー、酒の量を測るジガー(メジャーカップ)、ジュースをつくるスクイザー、氷割り用のアイスピック、氷を入れるアイスバスケット、ビターズを入れるビターズボトルなどがある。カクテルを入れるグラスは、ショートドリンクスのカクテル用にはカクテルグラスが、またハイボールやフィズなどのロングドリンクスには中形タンブラーが、サワーやパンチにはそれぞれサワーグラス、パンチグラスが使われる。[原 昌道]
『木村与三男編著『新カクテール全書』(1989・ひかりのくに) ▽日本バーテンダー協会編著『NBAオフィシャル・カクテルブック』(1994・柴田書店)』

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