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ジン Jinn

翻訳|Jinn

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ジン
Jinn

アラブ神話で,天使および悪魔の下位におかれる超自然的存在。この存在はイスラム化以後も,その教理中に取入れられ,イブリース (サタン) とともに霊とされた。イスラムの経典コーランでは,ジンは煙のない炎からつくられたもので,男女の性別があり,よきジンとあしきジンの区別があるとされる。そして信仰をもつジンもあるとされる。しかし現代のイスラム教理では,ジンへの信仰は薄れつつある。

ジン
gin

穀物を原料として造った中性アルコールにジュニパーベリーレモンの皮,キャラウェイその他を加えて,弱い火で蒸留した酒。樹脂臭がある。甘味をつけないドライジンカクテルの原料として不可欠である。

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百科事典マイペディアの解説

ジン

蒸留酒の一つ。17世紀中ごろオランダ創製トウモロコシライムギなどの穀類の発酵液を蒸留し,ネズの実(杜松子(としょうし))を入れて再蒸留したもので,ジェネバgenevaまたはオランダ・ジンと呼ばれる。
→関連項目カクテルギムレット

ジン

アラブ世界の伝承上の精霊。姿は定まらず,時として人や動物の形をとる。神出鬼没で,多くの種類があり,《千夜一夜物語》にもしばしば登場する。害悪をなすジンには,最高位のマリードに次いでイフリートシャイターンサタン),ジン,ジャーンの格付けがあるといわれる。

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とっさの日本語便利帳の解説

ジン

オランダで薬酒として開発されたホワイトスピリッツ。トウモロコシや大麦、ライ麦などを連続式蒸留器で蒸留、コリアンダーやオレンジの皮などの香草の成分を加え、もう一度単式蒸留器で蒸留する。

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栄養・生化学辞典の解説

ジン

 ライムギ,トウモロコシを原料に麦芽で糖化し発酵させ,ハーブなどを加えて蒸留した酒.

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デジタル大辞泉プラスの解説

ジン

日本のテレビアニメ『機動戦士ガンダムSEED』(2002-2003)に登場する主力モビルスーツ。ザフト所属。型式番号はZGMF-1017。

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世界大百科事典 第2版の解説

ジン【jinn】

アラブ世界で信じられた,神の創造になる思考力ある生物。精霊,霊鬼とも訳される。ユダヤ教・キリスト教的背景とは関係なく,俗信として古くからその存在が信じられていたが,コーランの中でもその存在が認められていることにより,イスラム期以降,天使やサタン(シャイターン)の解釈と絡まりあってそのイメージはますます豊富なものとなった。ふだんは不可視の存在であるが,凝結すると視認でき,煙や雲のような気体状からやがて固体となって顕現する。

ジン【gin】

穀類を原料とする蒸留酒の一種。いくつかの種類があるが,オランダ・ジン(ジェネバgeneva)とロンドン・ジンが代表的なもので,いずれもジュニパーベリー(杜松子(としようし)。ネズの実)の独特の香味をもつ。前者は17世紀半ばライデン大学シルビウスによって創製された。genevaの名はフランス語のgenièvre(杜松子)から出ている。17世紀末ウィリアム3世時代にイギリスに伝えられたジェネバは省略して〈ジン〉と呼ばれた。

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大辞林 第三版の解説

ジン【gin】

蒸留酒の一。ライ麦・トウモロコシを発酵させ、杜松ねずの実の香味をつけて蒸留したもの。一七世紀半ば、オランダで創製。

ジン【jinn】

アラブ世界で信じられている、神が創造した知力と体力を備えた超自然的な存在。

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飲み物がわかる辞典の解説

ジン【gin】


ライ麦、とうもろこし、大麦麦芽などを原料としたアルコールにジュニパーベリー(西洋ねずの実)の香りをつけた無色透明の蒸留酒。カクテルにも用いる。アルコール度数は37~48度程度。17世紀中頃、オランダのライデン大学のシルビウス教授が薬用に考案したとされ、オランダの国民酒ともいえるほど一般的な酒となった。1689年にウィリアム3世がオランダから迎えられてイングランド国王となったのを契機にイギリスにも普及した。オランダ産のものを「ジュネバ」、イギリスで発展した製法の辛口のものを「ドライジン」「ロンドンジン」などといって区別するが、一般的に「ジン」というと後者をいうことが多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ジン
じん
gin

ネズ(杜松)の実(ジュニパー・ベリーjuniper berry)の香りをもった蒸留酒。オランダで最初につくられたスピリッツであり、ジンの語源もオランダ語のジュニーバjeneverからきている。[原 昌道]

歴史

17世紀の中ごろ、オランダのライデン大学のシルビウス教授が熱病の治療薬をつくる目的で、利尿剤として知られたネズの実をアルコールで浸漬(しんし)し、精油をとり、これを蒸留した。この酒は薬効があるのでgenivreまたはgenivreと名づけられ、ライデン市内の薬局で売り出された。その後特有の芳香が人々の間に知られ、薬より酒としてオランダ全土に広がり、名前もGeneva, Geneverとなった。さらにイギリスではginとなった。その後イギリスで発達したのは、17世紀末にオランダから迎えられてイギリスの王となったウィリアム3世が、ジンをイギリス国内に普及させるため、フランスから輸入されているワイン、ブランデーに重い関税を課す政策をとり、急速にイギリス国内に広めたことによる。以後、連続蒸留機の導入により、ロンドンを中心に、くせのないすっきりした現在のロンドンジンの基がつくられた。現在ではアメリカでも大量につくられ、日本、そのほかの国でも生産されている。[原 昌道]

作り方

原料はおもにライムギとトウモロコシで、蒸煮(じょうしゃ)後、麦芽を加えて糖化し、その発酵液を蒸留する。留液を50~60%程度に水で薄め、これにネズの実などの香料植物を刻んで加えるか、蒸留釜(がま)の上部に設けられた室(ジンヘッド)の棚に香料植物を置き、この室にアルコール蒸気が通過するようにして蒸留する。このため留液はネズ特有の香気をもったものになる。そのほか、香料植物の精油を留液に加える方法もある。またジンエッセンスなどをアルコールに加えて製品化することも行われ、安価なジンにはこのような製法のジンが多い。ジンの成分は一般にアルコール分37.5~47.5%、エキス分0.3%以下である。[原 昌道]

種類


(1)オランダジン 原料にトウモロコシやライムギを使い、麦芽で糖化後、発酵させる。これを単式蒸留機で蒸留を繰り返し(普通は3回)、精留する。この留液には、穀粒からくる特有の香味が残っている。留液は通常アルコール分が50%になるように水を加えて薄め、これとネズの実などの香料といっしょに蒸留して製造する。オランダジンは、発酵したもろみの蒸留に単式蒸留機を使っているため、原料の香りが残っており、これにネズの実の香りが加わって複雑な香りを構成するから、ロンドンジンよりも香りが強く、味は重い。なおオランダジンの一種にシュナップスがある。これは、本来はポテトスピリッツにネズの実をつけて蒸留、抽出したエキスを用いてつくられた酒である。シュナップスはドイツ語で「グラス1杯の蒸留酒」を意味し、アルコールの強いジンのことをいうが、最近はジン類似の下級のスピリッツをさす。
(2)ロンドンジン 連続蒸留機で蒸留し、不純物をほとんど含まない無臭のアルコールをつくる。この点がオランダジンと異なる。次に留液を60%程度に薄め、ネズの実などの香料植物を詰めたジンヘッドをもつ蒸留釜に入れて蒸留する。初留と後留を除き、中留部の香りのよい部分を採取して製品とする。ロンドンジンはオランダジンに比べて香気が軽く、風味は爽快(そうかい)である。
(3)オールドトムジン ロンドンジンに1~2%の砂糖を加え、わずかに甘味をつけたものである。甘味をつけたものにはこのほか、ドライジンとオールドトムジンの中間ぐらいの味のプリマスジン、オレンジの香りのついたオレンジジン、レモンの香りのついたレモンジンなどがある。なおエキス分が2%以上になるとリキュールになる。
(4)アメリカジン アメリカの法律によれば、ジンの製造には留液のアルコール分が95%以上のニュートラルスピリッツを用いなければならない。それゆえ無色・無臭のアルコールがジン製造に使用される。したがって香味はロンドンジンよりもさらに軽い。
(5)シュタインヘーガー ドイツのウェストファーレン地方のシュタインハーゲンでつくられる。ネズの実は20%程度の糖分を含むので、これを発酵させて蒸留し、ほかのアルコールに加えて再蒸留し、中留分を製品とする。比較的香りの温和なタイプである。
(6)ドライジン 甘くないジン。本来は、オールドトムジンに対抗して、甘くないロンドンジンをドライジンといっていたが、一般には、オランダジンやアメリカジンなどのなかの甘くないジンをドライジンと称している。[原 昌道]

飲み方

ジンはウイスキーと異なってストレートで飲まれることはあまりない。マテニー(マティーニ)やジンフィズでよく知られるように、カクテルベースとして使用される。[原 昌道]

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世界大百科事典内のジンの言及

【綿繰器(綿繰機)】より

…コットンジンともいう。摘み取ってきた実綿(みわた)から種子を除くことを綿繰りというが,綿の繊維は種子の表皮に生えていて,手で引き離すにはたいへん手間がかかる。在来の綿繰器は,1対の木製のローラーが近接して枠にはめられていて,一方のローラーに付いているハンドルを回すと,ローラーの端に刻まれたらせん状の歯車により,他方のローラーが反対方向に回転するようになっている。この1対のローラーの間に実綿の繊維をかませると繊維はローラーの間に引き込まれていくが,種子は通り抜けられないので繊維から離され手前に落ちる。…

【中国酒】より

…(7)その他 ここに区分されるものはおもに外国起源の酒で,洋酒としている文献もある。白蘭地(ブランデー),威士忌(ウィスキー),金酒(ジン),俄斯克(ウォッカ),蘭母酒(ラム)などで,これらのうち烟台の金奨白蘭地は歴史も古く,全国名酒に数えられている。【鈴木 明治】。…

※「ジン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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