放埒(読み)ホウラツ

デジタル大辞泉 「放埒」の意味・読み・例文・類語

ほう‐らつ〔ハウ‐〕【放×埒】

[名・形動]《馬がさくであるらちからはなれ出る意》
勝手気ままでしまりのないこと。また、そのさま。「放埓文章」「放埓行動をとる」
身持ちの悪いこと。酒色にふけること。また、そのさま。「放埓の限りを尽くす」「夜ごと放埓な日を送る」
[派生]ほうらつさ[名]
[類語]無謀無鉄砲めくら滅法闇雲盲目的後先見ず向こう見ず命知らず無闇やたらみだり無性にむやみやたらめったやたらめった無下に後先なし破れかぶれやけ自暴自棄ふてくされるやけくそやけっぱち自棄捨て鉢八方破れ放縦放恣放逸奔放野放図無軌道勝手次第好き勝手ほしいまま切実切切痛切つくづくつらつらひしひししみじみこころからしんから心が動くこよなくぞっこんじいん度外れめっぽう途方もない途轍とてつもない桁違い過度すごくひどいはなはだこの上ないとても特別ことさらひたすらファディッシュファディズム気まぐれ気儘きまま浮気移り気むら気むら飽き性気移りお天気お天気屋飽きっぽい三日坊主気が多い熱し易く冷め易い物好き酔狂

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精選版 日本国語大辞典 「放埒」の意味・読み・例文・類語

ほう‐らつハウ‥【放埒】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 馬が馬場の周囲の柵である埒(らち)を放たれるというところから )
  2. 勝手気ままにふるまうこと。きまりやしきたりに従わないこと。また、そのさま。放縦。
    1. [初出の実例]「今夕雖参内、所望放埒之由有風聞、仍不出仕」(出典:中右記‐嘉承元年(1106)三月一〇日)
    2. 「上手と言はれむ程の人は、地連歌にも放埒の悪き句をばせぬ事なり」(出典:筑波問答(1357‐72頃))
  3. ( ━する ) ふしだらな行ないをすること。身持が悪いこと。酒色にふけること。また、そのさま。放蕩遊蕩
    1. [初出の実例]「わが一門の人の放埒したるを、おもてぶせといへる」(出典:名語記(1275)五)

ほう‐らちハウ‥【放埒】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) =ほうらつ(放埒)
    1. [初出の実例]「但不住山之間、及濫行放埒(ハウラチ)者不之」(出典:高野山文書‐文永八年(1271)七月日・金剛峯寺年預置文案)

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普及版 字通 「放埒」の読み・字形・画数・意味

【放埒】ほうらつ

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