デジタル大辞泉
「切切」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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せつ‐せつ【切切】
- 〘 形容動詞ナリ活用ナリ・タリ 〙
- ① 思いや情が強く心に迫るさま。心がこもっているさま。
- [初出の実例]「『只きと立ち入り給へ』と切々(セツセツ)に云ひければ」(出典:発心集(1216頃か)二)
- 「一言一句肺腑から突出る如く切々として聞く者を打つ」(出典:青春(1905‐06)〈小栗風葉〉春)
- [その他の文献]〔江淹‐傷愛子賦〕
- ② 親切で丁寧なさま。ねんごろなさま。
- [初出の実例]「かさねておうせきかさるべく候。せつせつの御ぢゃうちゃうだいいたし候」(出典:捷解新語(1676)一〇)
- [その他の文献]〔論語‐子路〕
- ③ 音や声の調子がものさびしく心に迫るさま。
- [初出の実例]「切々たり暗窓の下
々たり深草の中〈白居易〉」(出典:和漢朗詠集(1018頃)上) - 「松吹く風はせつせつとして、ささめごとかくやらん」(出典:大観本謡曲・岩船(1466頃))
- [その他の文献]〔白居易‐琵琶行〕
- ④ 物をみがく音のさま。
- [初出の実例]「あら砥にかくる庖丁は、切々磋々たる金石の音」(出典:浄瑠璃・国性爺後日合戦(1717)二)
きれ‐ぎれ【切切】
- 〘 名詞 〙 ( 形動 )
- ① 小さく幾つにも切れること。断片的で全体がつながっていないさま。また、そのもの。今にも切れそうなさま。
- [初出の実例]「干(ほし)たる魚の切々(きれぎれ)なるにてなむ有ける」(出典:今昔物語集(1120頃か)三一)
- 「海豹若し首を出だせば、忽ち捕へて切れ切れに裂き」(出典:幼学読本(1887)〈西邨貞〉五)
- ② 言葉が途切れそうになって続くこと。また、そのさま。
- [初出の実例]「男きれぎれに受答へ、我(わが)吸殻に咽(むせ)べば」(出典:置炬燵(1890)〈斎藤緑雨〉上)
さい‐さい【切切】
- 〘 名詞 〙 ( 形動 ) =さいさい(再再)
- [初出の実例]「今度之事者依二左様之子細一、切々不レ致二催促一之処」(出典:山科家礼記‐応仁二年(1468)三月一八日)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「切切」の読み・字形・画数・意味
【切切】せつせつ
胸にせまること。唐・張九齢〔西江夜行〕詩 悠悠として天宇曠(ひろ)く 切切たり故
の
字通「切」の項目を見る。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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