放逸(読み)ホウイツ

デジタル大辞泉 「放逸」の意味・読み・例文・類語

ほう‐いつ〔ハウ‐〕【放逸/放×佚】

[名・形動]
勝手気ままに振る舞うこと。生活態度節度がないこと。また、そのさま。「―な生活をする」
手荒く乱暴なこと。また、そのさま。
「さらば―に当たれとて、糾問せられ」〈義経記・六〉
[派生]ほういつさ[名]
[類語]無謀無鉄砲めくら滅法闇雲盲目的後先見ず向こう見ず命知らず無闇やたらみだり無性にむやみやたらめったやたらめった無下に後先なし破れかぶれやけ自暴自棄ふてくされるやけくそやけっぱち自棄捨て鉢八方破れ放縦放埒ほうらつ放恣奔放野放図無軌道勝手次第好き勝手ほしいまま切実切切痛切つくづくつらつらひしひししみじみこころからしんから心が動くこよなくぞっこんじいん度外れめっぽう途方もない途轍とてつもない桁違い過度すごくひどいはなはだこの上ないとても特別ことさらひたすら退廃的デカダンデカダンス虚無的不健全不健康堕落自堕落刹那的病的ファディッシュファディズム気まぐれ気儘きまま浮気移り気むら気むら飽き性気移りお天気お天気屋飽きっぽい三日坊主気が多い熱し易く冷め易い物好き酔狂

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精選版 日本国語大辞典 「放逸」の意味・読み・例文・類語

ほう‐いつハウ‥【放逸・放佚】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 逃げ去ること。
    1. [初出の実例]「思放逸鷹夢見感悦作歌一首并短歌」(出典万葉集(8C後)一七・四〇一一・題詞)
  3. ( 形動 ) 勝手きままにふるまうこと。また、そのさま。わがまま。放恣。放縦。
    1. [初出の実例]「凡諸司官人、礼儀進退放逸任意、衣冠束体参差不正者、撿考之日惣加糺正」(出典:延喜式(927)一八)
    2. 「是は戒をたもつに似て内に放逸なる故に、信施消じがたく」(出典:米沢本沙石集(1283)一〇本)
    3. [その他の文献]〔列子‐楊朱〕
  4. ( 形動 ) 所かまわず手荒くあたること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「女なりとも、ところになおきそ。唯はういつにあたれ」(出典:義経記(室町中か)五)

ほう‐いちハウ‥【放逸】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「いち」は「逸」の呉音 ) =ほういつ(放逸)
    1. [初出の実例]「昔放逸殺生者、堕此中」(出典:往生要集(984‐985)大文一)

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普及版 字通 「放逸」の読み・字形・画数・意味

【放逸】ほう(はう)いつ

きままにする。〔後漢書、仲長統伝〕(昌言理乱)求士の、榮樂を舍(す)てて窮に居り、放てて束に赴く。夫(そ)れ誰(たれ)か肯(あへ)て之れを爲すあらんや。~君子困賤の時に當りて、~鎭厭(ちんえふ)(威力に屈する)のるをるればなり。

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