焦れったい(読み)ジレッタイ

デジタル大辞泉 「焦れったい」の意味・読み・例文・類語

じれった・い【焦れったい】

[形][文]じれった・し[ク]物事がなかなか思うようにならないので、いらいらして気持ちが落ち着かない。はがゆい。もどかしい。「―・くて見ていられない」「もたもたして―・いやつだ」
[派生]じれったがる[動ラ五]じれったげ[形動]じれったさ[名]
[用法]じれったい・はがゆい――「一向にはかどらなくてじれったい(はがゆい)」「自分の気持ちが伝わらなくて、何ともじれったい(はがゆい)」のように、思うようにならなくて、いらいらする意では相通じて用いられる。◇「じれったい」は、その気持ちの生じる状況に対し、自分では手の出しようがなく、いらだたしい思いがつのる場合に多く使われる。「私が行ければいいのだが、ほんとうにじれったい」◇「はがゆい」は、他の人のすることを見て、何をしているのだといらだたしく思う場合に多く使われる。「一度の失敗であきらめるとは、はがゆい人だ」◇類似の語「もどかしい」は古くからの語で、「じれったい」「はがゆい」と同じように使うが、文章語的である。「上着を着るのももどかしく部屋を飛び出した」のように、心がせいて何をする時間も惜しいの意は他の二語にはない。
[類語]かりかりじりじりやきもきむしゃくしゃむずむずうずうずもどかしい苛立たしい歯がゆいまだるっこい回りくどい苛立つじれる苛つく業を煮やす痺れを切らす辛気臭いまどろっこい躍起隔靴掻痒いらいら荒れる荒らすすさむすさぶ焦慮苛立ち焦燥焦るせく急き込む気が急く逸るテンパる焦心尖る手ぬるい生ぬるいのろ臭い間怠まだる間怠まだるこしい煮え切らないうやむやあやふや漠然おぼろげ曖昧どっちつかず要領を得ないぬらりくらりぬらくらのらりくらりのらくらぼやかす無節操洞ヶ峠言を左右にする言葉を濁す小心弱気引っ込み思案気弱内弁慶陰弁慶臆病大人しいこわがり内気怯懦きょうだ怯弱きょうじゃく意気地なし小胆小心翼翼弱腰薄弱惰弱柔弱軟弱優柔不断柔いやわ弱弱しい女女しい弱音を吐く音を上げる悲鳴を上げる気が弱い腰が弱い肝が小さい肝っ玉が小さい

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精選版 日本国語大辞典 「焦れったい」の意味・読み・例文・類語

じれった・い【焦】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]じれった・し 〘 形容詞ク活用 〙 思いどおりにならないのでいらいらする気持である。また、事がうまくゆかないであせるような気持である。はがゆい。もどかしい。じれじれしい。じれたい。
    1. [初出の実例]「じれったく師走を遊ぶ針とがめ」(出典:雑俳・柳多留‐初(1765))
    2. 「おいらもさっきにから、じれったくてならなんだ」(出典:滑稽本・東海道中膝栗毛(1802‐09)五)

焦れったいの派生語

じれった‐が・る
  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙

焦れったいの派生語

じれった‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

焦れったいの派生語

じれった‐さ
  1. 〘 名詞 〙

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