縁・因・便(読み)よすが

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 (古くは「よすか」。「寄す処(か)」の意)
① 身や心を寄せて頼りとすること。ゆかりとすること。よりどころとすること。また、そのものや、こと。つて。よるべ。ちなみ。
※万葉(8C後)一六・三八六二「志賀の山いたくな伐りそ荒雄らが余須可(ヨスカ)の山と見つつ偲(しの)はむ」
※仮名草子・都風俗鑑(1681)三「御(お)てきといひて、御用の物をして、是をよすがの思ひでとなし」
② 頼りとする人の意で、特に、夫または妻。また、血縁の者。知己。
※枕(10C終)二九二「もの知り、思ひ知りたる女の、心ありと見ゆるなど語らひて、あまた行くところもあり、もとよりのよすがなどもあれば、しげくも見えぬを」
※方丈記(1212)「もとより妻子なければ、捨てがたきよすがもなし」
③ てがかり。てだて。方法。
※仏足石歌(753頃)「人の身は得がたくあればのりのたの与須加(ヨスカ)となれり努め諸々進め諸々」
※徒然草(1331頃)五八「山林に入ても、餓(うゑ)を助け、嵐を防ぐよすがなくては」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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