ぽんぽん(読み)ポンポン

デジタル大辞泉 「ぽんぽん」の意味・読み・例文・類語

ぽん‐ぽん

[副]
続けざまに物を軽くたたく音や、そのさまを表す語。「つづみをぽんぽん(と)鳴らす」
続けざまに物が破裂する音を表す語。「ポップコーンぽんぽん(と)はじける」
勢いよく次々と物事が行われるさま。「ビールの口をぽんぽん(と)開ける」「気前よくぽんぽん(と)人にやる」
勢いよく続けざまに、または遠慮なくものを言うさま。「批判の言葉がぽんぽん(と)出る」
[形動]腹などがいっぱいになってふくれるさま。「ごちそうでおなかがぽんぽんになる」
[名]腹をいう幼児語。ぽんぽ。「ぽんぽんが痛くなる」
アクセントンポン、はポンポン
[類語](1ちゃらちゃらちゃりんじゃらじゃらちりんちりんがちゃがちゃかたりがたりかたんがたんかたかたがたがたかたことがたごとことことごとごとことりごとりことんごとんこんこんこんごんごんがつんこつんごつんかちゃかちゃかちりかちかちこつこつどんとんとんとんどんどんかちゃりがちゃりかちゃんがちゃんかちんがちんからからがらがらがらりかんかんどたどたどかどかどっとどすどすどしどしばんばんどてんどたんどたりすとんずどんずしんずしりどすんどさりどしりどかんどしんばあんぱあんぱたりばたりばたんぼおんぽおんぽんとぽんぽこぼこぼこぽこぽこぽくぽくちんちん/(4ざっくばらん開けっ広げ開けっ放しあけすけ単刀直入ずばり直截ちょくせつ率直開放的あからさまおおっぴら露骨あらわ赤裸裸赤裸筒抜けガラス張り公然表沙汰フランク歯に衣着せぬ口さがない口が悪い口うるさい口やかましい辛口毒舌ずばずばずばりストレートダイレクトずけずけき出しえげつない遠慮会釈もない無遠慮言いたい放題啖呵たんかを切る

ポンポン(pompon)

毛糸・羽毛などで作った玉房。帽子・靴・洋服などにつけて飾りとする。房飾り。
チアガールなどが手に持って振る、応援用の大きな玉房。

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精選版 日本国語大辞典 「ぽんぽん」の意味・読み・例文・類語

ぽん‐ぽん

  1. [ 1 ] 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある )
    1. 続けざまに打つ軽い音、また、軽くたたくさまを表わす語。〔日葡辞書(1603‐04)〕
      1. [初出の実例]「ほんほんと打てたのしむ腹づつみ狸は古しとしはあたらし」(出典:狂歌・甚久法師狂歌集(1722)下)
    2. 続けざまに鉄砲を打ったり、花火を打ち上げたりする音を表わす語。
      1. [初出の実例]「テッポウヲ ponpon(ポンポン)ト ハナツ」(出典:和英語林集成(初版)(1867))
    3. 次々に引き抜くさまや、次々に投げ出すさま、また、次々に飛び出るさまなどを表わす語。
      1. [初出の実例]「麦酒をわざとポンポン抜いて」(出典:彼岸過迄(1912)〈夏目漱石〉風呂の後)
    4. 矢継ぎ早に、または遠慮なく、ものを言うさまを表わす語。
      1. [初出の実例]「作さんと飛八さんの掛合(かけやひ)ぢゃア、ぽんぽんぽんぽんだ」(出典:滑稽本浮世風呂(1809‐13)四)
    5. 矢継ぎ早に、あるいは無造作に、捨てたり消費したりするさまを表わす語。
      1. [初出の実例]「ポンポンとつかっちまふと思ふだらう」(出典:竹沢先生と云ふ人(1924‐25)〈長与善郎〉竹沢先生と赤い月)
    6. 身軽にはね回ったり飛び回ったりするさまを表わす語。
      1. [初出の実例]「ポンポンポンをどり廻ると」(出典:松翁道話(1814‐46)一)
    7. 小さな蒸気船が走るときのエンジンの音を表わす語。
      1. [初出の実例]「発動機船のポンポン云ふ音を混ぜて」(出典:放浪時代(1928)〈龍胆寺雄〉五)
  2. [ 2 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙 破れそうになるほどふくれているさま。特に、腹がいっぱいでふくれているさま。
    1. [初出の実例]「腹がいたくて仕様がない。ぽんぽんに張っている」(出典:弱い結婚(1962)〈小島信夫〉)
  3. [ 3 ] 〘 名詞 〙 腹をいう幼児語。
    1. [初出の実例]「ぽんぽんがなるぞと子もりわらいこみ」(出典:雑俳・柳多留‐二一(1786))

ポンポン

  1. 〘 名詞 〙 ( [フランス語・英語] pompon )[ 異表記 ] ボンボン 毛糸や羽毛などで作った丸い房。帽子や洋服、靴などの飾りとする。また、応援用にチアガールが両手に持って振る毛のふさふさした飾り物

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改訂新版 世界大百科事典 「ぽんぽん」の意味・わかりやすい解説

ポンポン
François Pompon
生没年:1855-1933

フランス彫刻家。ブルゴーニュ地方ソーリューSaulieuの家具師息子として生まれ,ディジョン美術学校に学んだ後,1874年パリに出る。職人として石彫に従事し,メルシエA.Mercié,ファルギエールA.Falguière,最後ロダンアトリエで下彫工として働く。そのかたわら1908年来,動物彫刻を行い,22年サロン・ドートンヌに《白熊》を出品し好評を博す。その単純な量感と柔らかな光の表現は,A.L.バリー以来の動物彫刻に革新をもたらした。
執筆者:

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ぽんぽん」の意味・わかりやすい解説

ポンポン
ぽんぽん
François Pompon
(1855―1933)

フランスの彫刻家。家具職人の息子としてソーリュウに生まれる。大理石職人の工房で働き、ディジョンの美術学校で建築、彫刻、銅版画を学んだのち、1874年パリに出る。建築の装飾彫刻の仕事に従事しながら、夜はパリ装飾美術学校に学び、このころからサロンに出品。ソルシエ、フェルギエールの助手として働いたのち、ロダンの助手を15年間つとめた。彫刻家として脚光を浴びるのは1922年サロン・ドートンヌに『白熊(しろくま)』を発表したころからである。動物彫刻を得意とし、極度に単純化した形体は清潔な近代感覚に満ちている。パリに没。

[黒田亮子]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ぽんぽん」の意味・わかりやすい解説

ポンポン
Pompon, François

[生]1855.5.9. ソーリュー
[没]1933.5.6. パリ
フランスの彫刻家。ディジョンの美術学校,パリの装飾美術学校で学ぶ。初め人物像を制作し,パリ市役所の人像柱などを担当。 1908年ロダンに認められ,22年サロン・ドートンヌに『白い熊』を出品し注目された。その後は単純化された形態,詩情豊かな表現で独特の動物を多数制作。作品の多くはパリの国立博物館,ディジョンの市立美術館に収蔵。

ポンポン
pompon(pompom)

服飾用語で,2つの意味がある。 (1) 玉房飾りのこと。羽毛,絹,毛糸,リボンなどでつくり,帽子や衣服の装飾に用いる。 18世紀にポンパドゥール侯夫人が愛用したことからこの名が起った。 (2) 歩兵用の軍帽であるシャコーの前立てにつける丈の高い房飾り。ウールでつくる。語源は華麗,誇示,虚飾などを意味するフランス古語のポンプ pompe。

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デジタル大辞泉プラス 「ぽんぽん」の解説

ポンポン

損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険株式会社のキャラクター。タヌキがモチーフ。

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世界大百科事典(旧版)内のぽんぽんの言及

【ぽっくり】より

…関東ではポックリ,パッカなどと冒頭の音をp音にする場合が多く,関西ではコッポリ,コボコボ,カッポなどと多くはk音にする。青森県ではガッパ,長野県ではポンポンと呼ぶが,いずれもこの下駄をはいて歩くときの音から名付けられた。江戸時代の《短華蘂葉》(1786)には,〈やきすぎ(焼杉)のこっぽり〉とあり,このころより出現したらしい。…

※「ぽんぽん」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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