デジタル大辞泉
「春一番」の意味・読み・例文・類語
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はる‐いちばん【春一番】
- 〘 名詞 〙
- ① 瀬戸内海から北九州にかけて、春になって最初に吹く南風。
- ② 早春の頃吹く、その年初めての南風の強風。日本海を発達した低気圧が通過するときに吹く。《 季語・春 》
- [初出の実例]「このころは東京湾沿岸で、漁師の人たちが『春一番』と呼んでいる強い一陣の南風が吹くころでもある」(出典:日本の気象(1956)〈高橋浩一郎〉一)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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春一番
はるいちばん
その年の立春から春分までの間に最初に吹く強い南寄りの風のこと。通常は日本海で低気圧が発達することによって生じる風であるため,海難事故,融雪洪水,なだれ,日本海側の地方ではフェーン現象で大火などを引き起こすことがある。気象庁の定義は,(1) 立春から春分までの間であること,(2) 日本海に低気圧があること,(3) 強い南寄りの風(風向は東南東から西南西まで,風速 8m/s以上)が吹くこと,(4) 気温が上昇すること,である。石川県能登地方や三重県志摩地方から西の各地で昔から使われている。長崎県郷ノ浦町では安政6(1859)年2月13日(新暦 3月17日)に長崎県五島沖に出漁した漁師 53人全員が,春の強い突風で遭難した。これ以後,郷ノ浦の元居地区では,春の初めの強い南風を「春一」または「春一番」と呼ぶようになったといわれている。一般に広く普及したのは 1960年代前半で,1963年からは一般新聞紙面の天気図欄に掲載されるようになった。
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春一番 (はるいちばん)
冬から春に移る時期(通常は立春過ぎ)に,初めて吹く暖かい南寄りの強風。通常,冬型の気圧配置がくずれ,温帯低気圧が日本海を発達しながら北東に進むときに吹き,春の訪れを告げるが,その後,寒冷前線が通過して急に寒さがぶり返すことが多い。しばしば海および山での遭難を引き起こす。春一番は元来漁業者によって使われていた言葉であるが,1950年代後半よりマスコミで使用され一般化した。なお,春一番に続く南寄りの強風を春二番,春三番と呼ぶ。
執筆者:竹内 清秀
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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春一番
はるいちばん
冬から春へと季節が移るころ、冬のうちとは風向きの異なる強風が急に吹き出すことがある。この現象を戒めたことばで、漁業従事者たちの間で、海難防止の意味合いで使われだしたといわれる。春一(はるいち)ともいう。冬のうちの北風、西風を吹かせた西高東低型の気圧配置が崩れて低気圧が現れ、それが発達して日本付近を通ると風雨が強まる。とくに、低気圧が日本海を進んだときの南寄りの風は、たいへん強く吹く。上昇する気温に春を感ずるが、それよりも、吹きまくる南風による遭難、火災などを警戒すべきである。
[平塚和夫]
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春一番〔音楽祭〕
大阪で開催されている野外音楽イベント。1971~1979年に大阪市天王寺区の天王寺公園野外音楽堂でおこなわれ、一時中断後、1995年から大阪市中央区の大阪城公園内大阪城音楽堂で、翌年以降は豊中市の服部緑地野外音楽堂で、2006年からは「祝春一番」という名称に改名して毎年5月のゴールデンウィークの時期に開催。
春一番〔曲名〕
日本のポピュラー音楽。歌は女性アイドルグループ、キャンディーズ。1976年発売。作詞・作曲:穂口雄右。
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春一番【はるいちばん】
長い冬が終わり,春の到来を告げて初めて吹く強い南風。船乗りによって古くいい出された言葉。気温が上がり,なだれや雪どけを起こす。発達した低気圧が日本海を通ったときに吹く。
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