便利(読み)ベンリ

デジタル大辞泉 「便利」の意味・読み・例文・類語

べん‐り【便利】

[名・形動]
目的を果たすのに都合のよいこと。あることをするのに重宝で、役に立つこと。また、そのさま。「生活するのに便利な所」「便利調理器具」「地下鉄ができて便利になった」
あることをする都合やぐあい。「買い物の便利が悪い」
大小便。通じ。
大小の―の不浄を出して」〈今昔・一・四〉
[派生]べんりさ[名]
[類語](1重宝ちょうほう有用有益簡便軽便好都合至便有効有利実用ユーティリティー便益役立つ役に立つ役立てる資する捨てたものではない渡りに船便宜利便あつらえ向きタイムリー有り難いうれしいおんの字もってこい格好頃合ころあ打って付けぴったり好個好適適する適う適える合う沿うそぐう向く似合う似つかわしいふさわしいしっくり当てはまる適合する適当する合致する即応する同調するフィットする程よい絶好願ったり叶ったり願ってもない相応しか即する肌が合う適格適材くみし易いしかるべきマッチ究竟くっきょう合い口合目的文句無しリーズナブル好条件見合う匹敵言い得て妙あたかもよし三拍子そろ似合わしいジャストミート思いがけない当を得る馬が合う息が合う順当どんぴしゃり所を得る最適壺にはまる水を得たうおのよう結構尽くめ/(2便べん利便便宜

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精選版 日本国語大辞典 「便利」の意味・読み・例文・類語

べん‐り【便利】

〘名〙
① (便痢) (━する) 大小便を排出すること。大小便の通じ。便通
※今昔(1120頃か)一「或は大小の便利の不浄を出して眠(ねぶ)る者有り」
徒然草(1331頃)一〇八「一日のうちに、飲食・便利〈略〉止む事を得ずして」 〔漢書‐韋玄成伝〕
② (形動) 都合がよいこと。うまく役に立つこと。また、そのさま。
※玉塵抄(1563)二二「当世行(おこなう)て便利なことを論量して政論と云書を作たぞ」
集義和書(1676頃)二「やはらかにくらす便利のために、無事を好めるは」 〔墨子‐尚同中〕
物事適不適の調子。都合。具合。
開化入口(1873‐74)〈横河秋濤〉上「皆それぞれの便利(ヘンリ)に任せ、兎角生活の為に能きように御細工が出来てある」

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普及版 字通 「便利」の読み・字形・画数・意味

【便利】べんり

敏捷に事を処理する。また、大小便。〔漢書、玄成伝〕~賢ず。~ち陽(いつは)りて狂の爲(まね)して、臥して利し、(みだ)りに笑語昏亂す。

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