(読み)ビン

デジタル大辞泉 「敏」の意味・読み・例文・類語

びん【敏】

[名・形動]頭の働きや動作のすばやいこと。また、そのさま。「機を見るにな人」
[類語]鋭敏機敏俊敏明敏賢い鋭いさと目聡い賢しい過敏敏感炯眼けいがん利口利発聡明怜悧れいり慧敏穎悟えいご英明賢明犀利さいりシャープ耳聡い耳が早い早耳地獄耳目が早い先見の明予覚飛耳長目気が利く嗅ぐ嗅ぎ付ける嗅ぎ出す嗅ぎ当てる嗅ぎ取る嗅ぎ分ける虫の知らせ虫が知らせる第六感予感直感ひらめき察知インスピレーションぴんとぴんと来る鼻が利く感じ取る気が付く

びん【敏】[漢字項目]

常用漢字] [音]ビン(漢) [訓]さとい とし
頭の働きがすばやい。さとい。「敏活敏感鋭敏過敏不敏明敏
行動・動作がすばやい。「敏捷びんしょう敏速敏腕機敏俊敏
[名のり]さと・さとし・すすむ・つとむ・と・はや・はやし・はる・みぬ・ゆき・よし

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精選版 日本国語大辞典 「敏」の意味・読み・例文・類語

びん【敏】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) すばやいこと。はしこいこと。機敏。頭の働きがすばやいこと。さといこと。また、そのさま。英敏
    1. [初出の実例]「照了深明謂之敏」(出典:勝鬘経義疏(611)歎仏真実功徳章)
    2. 「機を見るに敏なる吾輩は」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉七)
    3. [その他の文献]〔論語‐学而〕

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普及版 字通 「敏」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 10画

(旧字)
人名用漢字 11画

[字音] ビン
[字訓] さとい・つとめる・はやい

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 会意
初形は(毎)(まい)+(又)(ゆう)。は髪飾りをつけ盛装した婦人の姿。その髪に手をそえている形が。妻に似た字形で、妻は結婚のときの姿。は家の祭事にいそしむ婦人の姿。その髪に糸飾りを加えると(繁)(はん)となる。繁飾の意。〔説文三下に「疾(はや)きなり」と敏疾の意とする。(しよう)は敏捷の捷の初文。妻の下部を走る形としたもの。敏捷とは祭事に奔走することをいう。〔説文〕に字を声とするが、金文を「(いそ)しむ」と用いる例があり、を同義に用いており、繁簡の字である。また〔詩、大雅、生民〕に姜(きようげん)が「の武(あし)の(あと)(拇(おやゆび))を履(ふ)み」后稷(はら)んだという感生帝説話が歌われており、を拇(ぼ)に仮借して用いる。古くその音であったのであろう。

[訓義]
1. さとい、かしこい、よく気配りする、つまびらか。
2. つとめる、たちはたらく。
3. はやい、すばやい。
4. 拇と通じ、おやゆび。

[古辞書の訓]
名義抄 トシ・トホル・オオ・トクス・サトシ 〔字鏡集 カタ・スミヤカ・ウヤマフ・トホル・トシ・ツトム・トクス

[声系]
を〔説文〕十三上に作り、「馬の髦(ばうしよく)なり」とするが、もとに従う字で、婦人が儀礼にのぞんで繁飾することをいう字である。

[熟語]
敏鋭・敏叡・敏活・敏黠・敏感・敏求・敏給・敏・敏慧・敏決・敏悟・敏口・敏行・敏才・敏識・敏疾・敏捷・敏誠・敏贍・敏達・敏智・敏弁・敏・敏妙・敏麗・敏練
[下接語]
鋭敏・叡敏・穎敏・過敏・該敏・恪敏・機敏・恭敏・強敏・勤敏・謹敏・勁敏・敬敏・警敏・口敏・巧敏・克敏・才敏・周敏・秀敏・夙敏・俊敏・雋敏・駿敏・捷敏・詳敏・深敏・斉敏・精敏・贍敏・聡敏・端敏・通敏・貞敏・篤敏・訥敏・博敏・不敏・膚敏・武敏・弁敏・便敏・明敏・優敏・和敏

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