普及版 字通 「丹」の読み・字形・画数・意味
丹
常用漢字 4画
[字訓] に・あか
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 象形
丹井(たんせい)に丹(に)のある形。丹は朱砂の状態で出土し、深い井戸を掘って採取する。〔説文〕五下に「巴越の赤石なり。丹井にるに象る。丶は丹の形に象る」という。〔史記、貨殖伝〕に、蜀の寡婦の清が、丹穴を得て豪富をえたことをしるしている。〔書、禹貢〕に、州に丹を産することがみえる。金文の〔庚(こうえいゆう)〕に「丹一(かん)」を賜うことがみえ、聖器に塗るのに用いた。甲骨文の大版のものには、その刻字の中に丹朱を加えており、今も鮮明な色が残されている。〔抱朴子、仙薬〕には、丹を仙薬とする法をしるしている。丹には腐敗を防ぐ力があり、古く葬具にも用いられ、殷墓からは、器が腐敗し、その朱色が土に残された花土の類が出土する。
[訓義]
1. に、あか、あかくぬる。
2. まごころ。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕丹 邇(に)〔名義抄〕丹 アカシ/渥丹 アツクツケタルニ/丹 ニヌリ・イロドル/牡丹フカミクサ 〔字鏡集〕丹 ニ・アカシ
[部首]
〔説文〕に(わく)・(とう)の二字を属する。(青)系統のものは、丹から派生した字。
[語系]
丹tan、旃()tjianは声近く、旃はいわゆる絳帛。軍門にこれを用い、また軍使に用いた。
[熟語]
丹堊▶・丹▶・丹帷▶・丹羽▶・丹烏▶・丹雲▶・丹楹▶・丹英▶・丹栄▶・丹穎▶・丹掖▶・丹液▶・丹鉛▶・丹艶▶・丹霞▶・丹崖▶・丹壑▶・丹干▶・丹▶・丹款▶・丹巌▶・丹▶・丹旗▶・丹曦▶・丹丘▶・丹邱▶・丹魚▶・丹棘▶・丹経▶・丹▶・丹闕▶・丹穴▶・丹血▶・丹訣▶・丹瞼▶・丹絃▶・丹甲▶・丹紅▶・丹虹▶・丹鴻▶・丹悃▶・丹懇▶・丹沙▶・丹砂▶・丹彩▶・丹剤▶・丹冊▶・丹芝▶・丹脂▶・丹▶・丹漆▶・丹室▶・丹赭▶・丹若▶・丹朱▶・丹書▶・丹詔▶・丹裳▶・丹霄▶・丹心▶・丹忱▶・丹脣▶・丹寸▶・丹青▶・丹誠▶・丹井▶・丹赤▶・丹粟▶・丹台▶・丹▶・丹竹▶・丹柱▶・丹衷▶・丹頂▶・丹▶・丹鼎▶・丹篆▶・丹田▶・丹土▶・丹洞▶・丹毒▶・丹▶・丹筆▶・丹府▶・丹楓▶・丹粉▶・丹陛▶・丹碧▶・丹房▶・丹鳳▶・丹薬▶・丹葉▶・丹溜▶・丹侶▶・丹輪▶・丹▶・丹楼▶・丹▶
[下接語]
渥丹・霞丹・金丹・朱丹・神丹・青丹・赤丹・仙丹・飛丹・碧丹・服丹・牡丹・流丹・丹・錬丹
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報